第1回:Perfume『Have A Stroll』を耳コピ&分析!
まずはイントロ〜Aメロから見ていきます。
最初の繰り返しで聴かれる4つのコード。スタンダードな進行(Ⅱ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ』)にいきそうなところを、後半部分で上手く『平行移動』(Ⅱ→Ⅲ→Ⅴ→Ⅵ)が使われている点に注目。 サビのコード進行では、同主短調のⅣmから、モダンなR&Bでしばしば使われる『Ⅳm→♭Ⅶ7→ⅠM』系の進行につながります。 楽曲トータルで聴くと、ブラックミュージック臭さがほとんどしないのが面白いところ。
『B7/♯F』は、原型Ⅱ→Ⅴ→Ⅵを連想させる飛び道具と解釈しました。
さて、ブリッジにも少しだけおいしいポイントが。
ここはコードだけ見ては駄目で、メロディーも意識する必要があります。
コードだけ取り出すとシンプルな『Ⅱ→Ⅲ→Ⅵ』進行なのですが、コードに対するメロディのスケールが、面白い効果を生んでいます。Ⅱの時点では『ドリアンスケール』なんですが、Ⅲへのコードチェンジの瞬間、『エオリアスケール』に変わるんですね。
順当にいくと『フリジアスケール』を使用すべきところを、一音違いのエオリアスケールを使っているんですね。たった一音でこんなにも雰囲気が変わる!という点を意識してみてください。ここではコードの力ではなくメロディーの力が大きな役割を果たしています。
コード進行
key=B
イントロとAメロ
♯Cm7(9) ♯Dm7 E/♯F ♯F/♯G ×4
EM7 ♯Dm7 ♯Dm7/♯G×7 ♯Cm7 E/♯F
Bメロ
EM7 Em(13) ♯Dm7 ♯F/♯G×2
Em7 A7(9) DM7 Bm7(9)
♯Cm7 ♯Dm7 EM7 ♯Gm/♯F
サビ
Em7 G/A BM7 ♯Gm7
Em7 ♯Gm/♯F ♯Dm7 ♯Gm7
EM7 ♯Dm7 ♯F/♯G B7/♯F
♯Cm7 E/♯F BM7
ブリッジ
♯Cm7 ♯Dm7 ♯F/♯G