カルロス・ゴーンの解任と長期拘束
#日記 #2018年 #11月27日 2018年11月-27 07:6
#時事用語 #社会課題
役員報酬の虚偽申告で逮捕されたカルロス・ゴーン会長を日産と三菱自動車が解任したが、まだ罪は決定していないので、早まった対応に思えた。
ゴーンは罪を否定している。しかし、そのために、長期の拘束を受ける可能性がある。従って、職務を長期にわたり遂行できない可能性が高くなっている。
だとしても、当面は代行を立てる方向で対応するのが妥当に思えるのだが、本人が直接関与したとする独自調査による証拠を日産が持っているということだろうか。
産業界にとって、企業の責任者が、繰り返し逮捕されるなどして長期間に渡り拘束を受けるのは、不利益と思う。既存の司法制度に従順なのと、コンプライアンスの遵守は異なるものだ。皆がやってるからまねる、というのはコンプライアンス違反の温床だが、それと似た構図になってやしないか。企業であれば、コンプライアンスを遵守する上で、より高次の合理性を求めるべきであり、グローバル社会において通用しない慣例については排除を訴えるべきだ。
長期間の勾留に国際的な批判が高まったことについて、東京高等裁判所の元裁判官で弁護士の木谷明氏は「日本では身柄の拘束を認めて、弁護士の立ち会いなしに密室で取り調べを行う。ゴーン前会長だけではなく日本では当たり前のようにやってきたことだが、世界では通用しなくなってきたのだと思う。これをきっかけに反省しなければならないのではないか」と指摘(NHK NEWS WEBより)。
#日記 #2023年 #4月22日 2023年4月-22 23:0
長期拘束が、国外逃亡の口実となったのは皮肉だ。また、拘束を理由に職務を解かれたことは、間接的に国外逃亡を助長した。
まあ、口実がなんであれ、ゴーン氏はいずれ国外逃亡したのかも知れないが、だからといって長期拘束がよいとは思わない。無実の罪に問われるケースが少なくないのだから、拘束を受けた者の不利益が大き過ぎる。
誰かに無実の罪に貶められて長期拘束を受けるリスクは、交通事故の少なくない自動車社会で利便性を選択して暮らすリスクを超えていると思える。