20221223
2023年度安藤ゼミナール第二次入室試験の講評
安藤ゼミの入室試験(第二次)にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。今回は、応募者の中から6名の学生を合格者として決定しました。したがって2023年度からは、第一次で合格した8名に加えて、全部で14名が安藤ゼミの第5期生として活動することになります。
今回の二次試験においても、一次と同様に、エントリーシートと面接により合否を決定しました。一次試験の講評に書いた内容と同じことは繰り返しませんが、簡単に今回の試験を振り返りたいと思います。 1. エントリーシートの提出
まず期限を設けて、エントリーシート(ES)の提出をお願いしました。一次試験の講評を読んでくれた応募者が多かったのか、回答欄に丁寧に記入している学生がほとんどであり、この段階では大きな問題があると感じる人はいませんでした。
なお二次試験では、一次でどのゼミを受けたのか、また一次で合格しなかった理由を自分ではどう考えるかという質問項目を追加しています。この質問への回答で、自分のことを客観視できていると感じられる学生は、二次でなぜ安藤ゼミを選んだのかについても説得力のある説明ができていたように思われます。
2. 面接試験での質疑
まず一次と同様に、何も言わずに教室に入ってきて、そのまま椅子に座って、黙って面接担当者を見つめるだけの学生がいました。これはやはり印象がよくありません。また面接中に厚手の上着を着たままの学生が多いことが気になりました。暖房が入っている教室内で上着は脱いだ方が面接に集中できるでしょう。
次に、面接で質問した内容に対する回答と実際の行動にズレがある場合には、回答に説得力を感じませんでした。例えば、「あなたは周囲の人からどんな人だと認識されていますか?」という問に対して、「私はいつも明るく、人々の中心にいる人間だと言われています」と回答しているのに、声が非常に小さく、また面接担当者とほとんど眼を合わせてくれない学生がいました。これでは「いつも明るく」という回答は本当かなと疑義をもたれることになります。当日には緊張していたのかもしれませんが、回答と行動が一致していることは重要です。
二次試験においては、なぜ安藤ゼミに応募したのかという理由を重視しました。どこでもいいから、とりあえず二次で決めておきたいといった考えが見え隠れする回答をしている学生は、一緒に活動していく上で不安が残りました。
これに対して、自分が安藤ゼミに参加したら、どのような面で貢献できるかという質問に対して、具体的な理由を挙げて説明してくれた学生は高く評価しました。
一次と同じく、これまでの学習内容や理解度を確認する目的で、面接ではミクロ経済学Iの内容について担当教員から質問しました。この質問にきちんと回答できた学生は全員合格としています。一方で、基礎的な内容についても回答できない学生については、これまでの学習内容に不安を感じることにもなり、評価が低くなりました。
3. 合格とはできなかった学生に伝えたいこと
今回の二次試験では、8名前後を採用予定としていましたが、結果として6名を合格としました。残念ながら合格できなかった学生には、三次募集ではぜひ入室するゼミを決めてもらいたいと思います。
そのためには、まず応募するゼミに自分が参加することで、自分にとってどのようなメリットがあるのかを明確にしておくことをお勧めします。「他のゼミではなく、このゼミに参加したい」という熱意が伝わることが重要です。
また、「自分がゼミ生として加わると、他の学生にとっても良い影響がある」といったことが担当教員や現役ゼミ生に対して説得的に示すことができると良いでしょう。ゼミに積極的に参加し、ゼミを盛り上げてくれる学生をゼミ側も迎え入れたいからです。
皆さんはこれからの人生で数多くの面接に直面することになります。ぜひ今回の経験を今後のために有効活用してください。
2022年12月23日 日本大学教授 安藤至大