第一次入室試験の講評
安藤ゼミの入室試験を受けていただいた皆さん、ありがとうございました。オンラインでの面接ということもあり、なかなかうまく話せなかったという方もいるかと思います。
今回、残念ながら合格とはできなかった学生もいます。このような面接試験は、これから皆さんが企業のインターンシップを受ける場合や就職試験などでも数多く経験することになります。そこでどのような判断基準で合否を決めたのかを皆さんにも理解していただきたく、簡単に説明したいと思います。
まず私から、志望動機と自己PRをするように依頼しました。その際に、事前に提出していただいたエントリーシートの内容をそのまま読み上げた学生がいました。また他に検討したゼミやミクロ経済学1で講義を受けた先生について質問したときに、担当する先生の名前が答えられないというのは、これまでの学習内容に不安を感じることにもなり、評価が低くなりました。
次に、1年生で必修として全員が学んでいるミクロ経済学1の内容について簡単な質問をしました。この質問にきちんと回答できた学生は全員合格としています。しかし半数を超える学生が的確に回答できませんでした。ゼミは勉強と研究をする場です。すべての経済学の土台となるミクロ経済学1の内容を理解しているかは、合否の重要な判断基準になります。
そしてミクロ経済学1の内容について質問したときが最も顕著でしたが、私からの質問に対して黙り込んでしまうと、やはりコミュニケーションが成立していないことから一緒に勉強していくことが可能かどうか不安になってしまいます。わからなければ「わかりません」と回答していただいた方が、受け答えとしては適切でしょう。
全体として、言葉遣いがしっかりしているか、質問に対して丁寧な回答ができているのかは重視しました。先述のように、皆さんはこれからの人生で数多くの面接に直面することになります。ぜひ今回の経験が今後に活かせるように、振り返っていただくとよろしいかと考えます。
2020年11月30日 日本大学教授 安藤至大