見える化
私たちは普段、「見える」ことが当たり前だと思って生活している。そもそも「見える」ことの大切さを日常的には意識しないほど「見える」ことが当然のことだと考えている。しかし、実際には私たちには「見えていない」……そう、人間は当たり前のことだが、「すべてを見ることはできない」のだ。……自分の目の前に現れたこと以外には、人間は「見えない」のである。
「見える化」というコンセプトは、こうした人間の視覚が持つ弱点を補うために生まれたと言ってよい。人間が何でも「見える」のであれば、「見える化」などというコンセプトはわざわざ必要ない。漫然としていれば「見えなく」なってしまうからこそ、自分の目の前にあらわれたことをきちんと「見る」ことが大切だし、必要なものをきちんと「見える」ようにすることが大切なのである。 「見える」ようにするのは人間の意思だ、世の中には「見せたくないもの」がたくさん存在する。悪い情報、守秘性の高い情報、囲い込まれている情報など。 「見せよう」とする意思、「見える」ようにする知恵、その二つがなければ「見える化」は実現できない。 人間の意思と知恵があってこそ「見える化」は実現され、維持される。 見える化の実現に必要なもの