自転車置場の議論
人が集まると、なぜかどうでもいいようなことほど議論が紛糾してしまう傾向がありますが、このような現象のことを、FreeBSD のコミュニティでは自転車置場の議論 (bikeshed discussion) と呼んでいることを知りました。
「瑣末なことほど議論が紛糾する現象」はパーキンソンの法則という本の「議題の一項目の審議に要する時間は、その項目についての支出の額に反比例する」という法則として知られています。 この本の中で著者は、原子炉の建設のような莫大な予算のかかる議題については誰も理解できないためにあっさり承認が通る一方で、市庁舎の自転車置場の屋根の費用や、果ては福祉委員会の会合の茶菓となると、誰もが口をはさみ始めて議論が延々と紛糾するというストーリーを紹介しています。
このように、「瑣末なことほど議論が紛糾する現象」はパーキンソン氏によって見事に説明されているのですが、「パーキンソンの法則」は一般に「役人の数は仕事の量とは無関係に増大する」という法則として知られているため、「瑣末なことほど議論が紛糾する現象」を指す言葉としては適切ではありません。