探求のパラドックス
徳を定義しようとソクラテスにもちかけられたメノンが、わからないものを探求することはできんでしょみたいな返しをしたという話mtane0412.icon メノンはいくつかの答を提出するも、いずれもソクラテスに否定され、苦し紛れのうちに知らないものを探求することはできないという後に「探求のパラドックス」と呼ばれるパラドックス『探求の対象が何であるかを知っていなければ探求はできない(さもなくばそれは顔も名前も知らない人を探すようなものである)。しかし、それを知っているならば既に答えは出ているので探求の必要はない』を提出する。それに対してソクラテスは想起説を以ってそれに答え、メノンに再び探求をするよう勧める。 想起説
人間の魂は不死であり、過去の生であらゆる真理を知っていたが、現世に生まれ変わるときにそれを忘れてしまう。 しかし、学びや探求を通じて魂がかつて知っていたことを「想起」することができる。
したがって、たとえ今は知らないことでも、探求を通じて知ることが可能であり、知らないものを探求することは無意味ではない
「知らないものでも、探求と対話を通じて知識に到達できる」ことをソクラテスがメノンの弟子を使ってデモンストレーションした