公理
axiom
その他の命題を導きだすための前提として導入される最も基本的な仮定のこと
e.g. 2つの点が与えられたとき、その2点を通るような直線を引くことができる
「それらは無条件に成り立つ」と合意するもの
公理を前提として演繹手続きによって導きだされる命題は定理とよばれる。 e.g. 三角形の内角の和は180度である
ユークリッド原論などの古典的な数学観では、最も自明(絶対的)な前提を公理、それに準じて要請される前提を公準 (postulate) として区別していた。
第1公準 : 点と点を直線で結ぶ事ができる
第2公準 : 線分は両側に延長して直線にできる
第3公準 : 1点を中心にして任意の半径の円を描く事ができる
第4公準 : 全ての直角は等しい(角度である)
第5公準 : 1つの直線が2つの直線に交わり、同じ側の内角の和を2つの直角より小さくするならば、この2つの直線は限りなく延長されると、2つの直角より小さい角のある側において交わる。
1~4は公理として認識されるが、第5公準(平行性公準)は定理ではないかという疑問(平行性問題)
19世紀にガウス、ボヤイ、ロバチェフスキーらによって、最初の4つの公理が成立しかつ平行線公準が成立していないような幾何学の体系(楕円幾何学、双曲幾何学)が構成された事によって平行線問題は否定的に解決された。