マジカルナンバー7
そのいずれも,多少のばらつきはありますが,2~3ビットの間に限界を見出しているのです。
だから,Millerの主張は,記憶ではなく,より正確には“情報処理容量”に7±2の限界がある,というものなのです。 これは,ドット(点)などの刺激を短期的に提示すると,すばやく正確に把握できる個数はだいたい決まっている(ほとんど個人差がない)という現象です。
Millerはこの個数が7個であるとしています(引用されている研究は1件だけ)。
しかし,これは今となっては正しくない結論だと思います。
のちのこの分野の研究のレヴューによれば,基本的にどの研究も3個か4個の限界を示しており,まれにそれよりも多い個数での限界が報告されているとのことです。
ただし,5個以上の限界を報告する研究は古い時代のものが多く,この結果は刺激提示時間の制御が十分でなかったことによるものである可能性があります。
ということで,Miller(1956)の扱った3つのトピックのうち,サビタイジングに対してだけは,比較的にはっきりと現在のデータからみて7±2ではなさそうだといえると思います。
なるほどなーmtane0412.icon