ウェーバーの法則
刺激の弁別閾(丁度可知差異:気づくことができる最小の刺激差)は、基準となる基礎刺激の強度に比例すること
E.H.ウェーバーによって見出された,感覚刺激の識別に関する法則。
感覚は主観的なものであるから,その強さ$ Eは相対的にしか測定できない。ある強さの感覚刺激を$ Iとし,$ \Delta Iだけ強めるか弱めるかして変化させたとき,初めてその刺激の強度の相違が識別できたとする。
$ \Delta Iを弁別閾値という。
種々の$ Iについて$ \Delta Iを求めてみると,$ \frac{\Delta I}{I}はかなり広範囲の$ Iで一定である。
すなわち $ \frac{\Delta I}{I}=k\Delta E =一定 。これをウェーバーの法則という。
この場合 $ \Delta Iを絶対弁別閾値というのに対して,$ \frac{\Delta I}{I}を相対弁別閾値ないしウェーバー比という。
この法則は,多くの種類の感覚で中等度の強さの刺激に対して成立し,ウェーバー比はたとえば,音の強さについては 11分の1,圧覚では7分の1になる。 (→閾 , フェヒナーの法則 )