ださいものを作ってしまうことへの恐れ
人がすごい成果を出せない最大の理由のひとつは、ださいものを作ってしまうことへの恐れだ。 この恐れは非理性的なものではない。 多くのすごいプロジェクトは、初期の頃に、作り手の目から見ても大したことがないという 段階を経験している。そこをどうにかして突破しないと、 その先にあるすごい成果へとたどり着けない。 でも多くの人々はそこを突破できない。それどころか、 自分で恥ずかしいと思うようなものでも作ってみる、という段階にさえ到達できないのだから、 それを越えることなど思いもよらない。怖くて始めることさえできないんだ。 恐れを消すことなんて出来るんだろうか。私は出来ると思う。 原因となっている習慣は、それほど深く根付いたものではないからだ。
新しいものを作るということ自体、種としての人類にとって、新しい経験だ。 もちろん新しい物はずっと作られてはきたけれど、過去数世紀より前には、 それはあまりにゆっくり起こっていたので、個人の目には見えなかった。 そして、新しい考えに取り組むことを習慣化する必要が無かったから、 そういった習慣が作られてこなかった。
新しいアイディアを受け止める正しい方法は、それを自分の想像力に対する挑戦と 考えてみることだ。単にハードルを下げるんじゃなくて、 極性を完全に反転してみる。 つまり、そのアイディアがうまくいかない理由を挙げてゆくんじゃなく、 うまくいく理由を挙げるようにする。