4.3. 膜の構造
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細胞膜は生命体の縁
生きた細胞を非生命の外界から隔てる境界
驚くべき薄膜
細胞膜は細胞内外への化学物質の輸送を制御することさえできる
細胞膜 : 脂質とタンパク質の流動モザイク
細胞膜や細胞の他の膜は大部分が脂質とタンパク質からなっている
その脂質はリン脂質 phospholipidとよばれる特定の部類に属する脂質
食物の脂肪に類縁だが、脂肪と違って脂肪酸の尾部が3本ではなくて2本
リン脂質は3番目の脂肪酸に代わってリン酸基(リンと酸の結合物)をもつ
リン酸基は電荷を持っているので、その部分は親水性
しかし2本の脂肪酸の尾部は疎水性
それゆえ、リン脂質は水との相互作用において化学的に両親媒性である
リン酸基の「頭部」は水と混じり合い、一方脂肪酸の尾部は水から遠ざかろうとする
このことによってリン脂質が膜のよい材料になっている
2層の膜、すなわちリン脂質二重層 phospholipid bilayerを形成することによって、リン脂質の疎水性の尾部は水から遠ざかり、親水性の頭部は水に覆われた状態になる
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ほとんどの膜のリン脂質二重層には、膜を横断する輸送や他の機能を果たすタンパク質が埋もれている
膜は1つの場所に固定された静的なシートではない
リン脂質とほとんどの膜タンパク質は膜面に沿って自由に移動しうる
したがって、膜は流動モザイク fluid mosaicである
流動性であるというのはリン脂質やタンパク質の各分子がたがいに自由に動くことができるから
モザイクであるというのは、多様なタンパク質が、いわばリン脂質の海に氷山のように浮かんでいるから
細胞の表面
植物細胞には細胞膜を囲む細胞壁がある
原核細胞の細胞壁と違って、植物の堅い細胞壁はセルロース繊維が基質分子の間に埋もれた形でできている
細胞壁は細胞を保護し、細胞の形を保持し、そして水を吸収しすぎて破裂することのないように保っている
植物細胞は細胞壁を貫通して隣り合う細胞の細胞質同士をつなぐチャネル(訳注: 原形質連絡)を通じてたがいに連結している
このチャネルは水や他の小分子を通すことができ、組織内の細胞の活動を統合している
動物細胞には細胞壁はないが、動物細胞のほとんどは細胞外基質 extracellular matrixとよばれる粘着性の外被を分泌している
この層は細胞を組織としてまとめるとともに、保護と支持の機能を果たしている
さらに動物細胞の表面には細胞間結合構造 cell junctionがある
細胞間結合構造は1つの組織の中で細胞同士が連携した機能を行うのを可能にしている
→4.4. 科学のプロセス : 抗生物質耐性菌はどのようにして生じるか