認知チューニング仮説
シュワルツ(Schwartz, 2002)
気分(周辺環境が自分にとってどのような状況にあるかのシグナル)→情報処理方略を自動的に調整(チューニング)する
ネガティブな気分
シグナル「問題のある状況」
何らかの脅威に直面していたり、良い結果を手に入れていない状態
情報処理方略
認知的な努力を要する分析的でシステマティックな情報処理方略
その状況を変える必要があるが、そのためには、まずその問題がどのようなものかを注意深く調べる必要がある
ポジティブな気分
シグナル「安全な状況」
良い結果を手に入れていたり、脅威にさらされたりしていない安全な状態
情報処理方略
認知的な努力を必要としない直感的でヒューリスティックな情報処理方略
特にこれといった問題がない状況においては、詳細にわたる分析は必要なく、いつものルーチンで状況を分析すればよい
この仮説を支持する研究は様々な領域で見られている
例えば、ポジティブな気分では既有知識を利用した対人認知が行われやすく、ステレオタイプが用いられやすいこと、認知的努力を必要としない社会的推論が起きやすく、基本的な帰属のエラーが起きやすいことが示されている(e.g., Bless, Schwarz, & Kemmelmeier, 1996; Forgas, 1998)
その一方で、ポジティブな気分のときにはユニークな発想が生まれたり、創造的な問題解決ができたりするという報告もある(Isen, 1987)
安全が約束されたポジティブな気分のときこそ、冒険的な思考が許されるのだと考えることができる