個展 《paper planes sphere》
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對中優 個展《paper planes sphere》
会期 : 2025/2/8(土)-2025/2/10(月)
時間 : 11:00-18:00
*2/10のみ11:00-16:00
入場料 : 無料
〒155-0031
東京都世田谷区北沢2-6-4
ミカン下北 E街区2F
古来より、見知らぬ他者に向けて記録や伝言を届ける手段として、ボトルメールのような “漂流する物” が存在してきました。また、NASAのゴールデンレコードのように、我々にとって未知の存在との交流を試みる取り組みもあります。これらは宇宙や川など、自然環境を介した情報伝達を可能にしますが、情報を放出してから未知の誰かに届くまでには、予測不能な時空間の旅が伴います。本個展「paper planes sphere」では、インターネットの海における漂流物、あるいは情報伝達のメタファーとしての紙飛行機を用いて、未知の他者との交流を図るパフォーマンス作品を発表します。
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Solo Exhibition by Masaru Tainaka : “paper planes sphere”
Dates : February 8 (Sat) – February 10 (Mon), 2025
Hours : 11:00–18:00
*closes at 16:00 on Feb. 10 only
admission free
2F, Mikan Shimokita E Block, 2-6-4 Kitazawa, Setagaya-ku, Tokyo 155-0031
Since ancient times, “drifting objects” such as messages in bottles have been used to deliver records and messages to unknown recipients. There have also been efforts—like NASA’s Golden Record—to communicate with entities as yet unknown to us. These methods make it possible to transmit information through fluid natural environments such as space or rivers, but from the moment the information is released until it reaches an unforeseen recipient, it undergoes an unpredictable journey through time and space.
In this solo exhibition, “paper planes sphere,” we present a performance work that attempts to connect with unknown others, using paper airplanes as a metaphor for such “drifting objects” or for the transmission of information in the vast sea of the internet.
N35.6614195,E139.6683004,Z17 砂箱
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実際の開催概要
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ステートメント / statement
砂浜や森の奥には、自然の流れによって人工廃棄物が漂着し、蓄積される空間があります。ボトルメールやNASAのゴールデンレコードのように、人が意図しない形で他者へ届くメッセージも、そうした流れの中で長い旅を続ける末にある空間に行き着きます。こうした“漂流”や“境界”といった概念が、インターネット空間にも通じることに着目しています。インターネット上では様々な情報やイメージが絶えず行き交い、まるで仮想的な海を漂うように、いつどこで誰に届くのか予測不能な状態を生み出しています。
一方、多様なイメージの境界性のある地点として、例のひとつが多様な文化や宗教が交差する東南アジア地域(ASEAN)です。仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教、儒教、そしてアニミズム的信仰が複雑に混在し、多層的かつ流動的な世界観を形づくっています。こうした雑多性や境界性は、インターネットにおける文化的・情報的な混在とも共通性があり、私たちはそれらが「目に見えないものを現実として捉える」感覚を育む上で、大きなヒントになると考えています。
たとえば、東南アジアに根付くアニミズム的な考え方――万物に霊や魂が宿るという感覚は、「実体のない存在にもリアリティがある」という見方をもたらします。これをデジタル社会に投影すると、物理的には存在しないはずのVTuberやキャラクターアバターなどが、私たちの精神やコミュニケーションに大きく影響を与える様子を“デジタルアニミズム”として捉えることができます。“霊性を認める姿勢”と、インターネット上の“虚実の交錯”が重なり合うことで、一種のコミュニケーションが生まれるのではないか。そうした想像力が本展の根底にあります。
《paper planes sphere》では、漂流するメッセージ、あるいは通信のメタファーとして紙飛行機を採用し、インターネットの海や物理空間を行き来する“情報”や“意識”をパフォーマンスを通じて可視化することを試みます。展示空間には、漂う意識を具現化した“アバター”が登場し、鑑賞者はこのアバターに対して無目的に話しかけたり、指示を与えたりしながら、本来は不在のはずの空間に自分の意思を介入させる体験を得ることができます。本作品でのアバターは鑑賞者とは別の場所にいながらも、鑑賞者の意識を反映する存在として機能し、紙飛行機はSNSのメッセージアイコンの象徴でありながら、漂流する物として会場内を行き来します。
デザイン : 徳保晴人
制作協力 : 徳保晴人、カワイタケシ、塩澄祥大
支援 : 令和6年度文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業
キャプション
《paper planes sphere》
壁の向こうにいるのは異世界にいるあなたのアバターのような存在です。または、エージェントのようなものかもしれません。彼は折り紙で動かすことができます。折り紙を壁の向こう側に飛ばしてください。何を書いても構いませんし、書かなくても構いません。可能な範囲で行動をします。
* アバターは折紙を発見すると解読しに行きます
* アバターは耳が聞こえません
* アバターは喋れません