動的リンク
dynamic link library
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動的リンク（ダイナミックリンキング）は、実行時にプログラムが必要とするコードやデータを、共有ライブラリ（.so ファイルなど）から読み込むプロセスです。これにより、複数のプログラムが同じライブラリのコピーを共有して使用することができ、ディスクスペースの節約やメモリ使用量の削減が可能になります。動的リンクは、プログラムの実行ファイルサイズを小さく保つためにも役立ちます。
### 動的リンクの特徴
- **共有ライブラリ**: 複数のアプリケーションが同じライブラリのコードを共有できるため、システムリソースの効率的な使用が可能です。
- **実行時リンク**: プログラムは実行時に必要なライブラリをロードします。これにより、ライブラリが更新された場合でも、プログラムを再コンパイルすることなく、新しいライブラリを利用できます。
- **遅延ローディング**: 一部の動的リンクシステムでは、実際に使用されるまでライブラリのロードを遅らせることができます。これにより、アプリケーションの起動時間を短縮できます。
### 動的リンクのメリット
1. **メモリ効率の向上**: 同じライブラリを使用するすべてのプログラムが、メモリ内の単一のライブラリコピーを共有できます。
2. **アップデートの簡素化**: 共有ライブラリを更新するだけで、それを利用するすべてのアプリケーションが新しいバージョンを利用できるようになります。
3. **モジュール性**: アプリケーションの機能を複数のライブラリに分割し、必要に応じて動的にリンクすることができます。これにより、開発と保守が容易になります。
### 動的リンクのデメリット
- **実行時のオーバーヘッド**: ライブラリが実行時にロードされるため、スタートアップ時に追加の時間がかかることがあります。
- **依存性の問題**: アプリケーションが特定のバージョンのライブラリに依存している場合、互換性のないライブラリのバージョンによって問題が発生する可能性があります。
- **セキュリティリスク**: 不正なライブラリがシステムに注入されると、アプリケーションがそのライブラリを使用することによってセキュリティ上の脆弱性が発生する可能性があります。
動的リンクは、その柔軟性と効率性から、多くの現代のオペレーティングシステムやアプリケーションで広く利用されています。しかし、その使用には、上記のようなメリットとデメリットを理解し、適切に管理する必要があります。