OOUIの根底にある思想
『オブジェクト指向UIデザイン』.iconの「はじめに」に書いていること
前提として「人類は、道具を作ることで人類の知能が発達してきた」
つまり、人類の成長は、人類駆動というよりは、道具駆動である
道具を自在に操ることで、
自己を拡張し、
創造性を育む
利用者が能動的に、自由に操作できることが重要である
というようなことを述べているmrsekut.icon
一方で、最近のWebサービスは、
どれも開発者側がユーザーの行動を操作しようとするデザインになっている
ビジネス効果にだけ着眼して、利用者にとっての道具性の観点が失われている
タスク指向UIは、人を機械化させ、受動的にし、創造性を制限する
その中で作られたデザインはそこから飛躍することができない
そのようなゴールを動機としたタスク指向のデザインは、人と道具の相互発展的なスパイラルを分断し、仕事から創造性を奪い、我々を搾取構造のバブルに閉じ込めてしまうのです。 ref 『オブジェクト指向UIデザイン』.icon p. vii
まあ、指摘もわかるし、創造性が大事なのもわかるけど、
ビジネス観点では「で、ユーザーを操作させることの何が問題なの?」とならないか?mrsekut.icon
ビジネス目的でサービスを作っている人からしたら、
「商品を買わせたい」とか「ユーザーを増やしたい」みたいに
何かしら目的があるはずで、そうじゃないと継続できないわけだし、
それを否定するのは難しくないか?
「最終的に商品を買わせるために、こういう導線を辿ってもらう」という風にサービスが設計されるのは、自然なことなのではないか?と思う
ビジネスがクソなのは同意だけど、資本主義なので(?)それをしないと生きていけない状況下に置かれている身としては、この思想の食い違いに困惑する
OOUIと、タスク指向UIは別にそんなレイヤーのことを話しているわけではない?
あるいは「商品を買わせたい」というゴールだとしても、様々な導線がありうるからそこの自由度を持っとけという話?
例えば、「ユーザーは受動的になるので、面白くないと感じるから、結局ビジネスにとっても不利益だ」という主張ならわかるけど、『オブジェクト指向UIデザイン』.iconの中ではそこまで言っていない
サービスを使う際に能動性ってそこまで重要なのか?
youtube見てるときとか、twitter見てるときとか、レコメンドされたものをただただ見ているだけだと思うけど
一般のユーザーってサービスの利用時にそこまで能動性や創造性を求めているんだろうか?
(タスク指向UIの例に牛丼の券を買う機械のUIの例がある)
Scrapboxは創造性強いけど、かなり特殊な部類だと思うmrsekut.icon