Event.persist()
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e.persist()はReactのイベント処理システムで使用されます。Reactのイベントは合成イベント(Synthetic Events)と呼ばれ、ブラウザのネイティブイベントを模倣しますが、これらはブラウザ間の互換性を保つための一貫したAPIを提供します。
通常、Reactはパフォーマンスの最適化の一環としてイベントを再利用します。Reactのイベントハンドラが呼び出された後、イベントオブジェクトのすべてのプロパティはnullified(無効化)され、そのオブジェクトはプールに戻されます。これは、ガベージコレクションによるメモリの消費を避けるためのものです。
e.persist()を呼び出すと、Reactはそのイベントオブジェクトをプールに戻さず、イベントのプロパティを無効化しないようになります。つまり、イベントが非同期にアクセスされる場合や、イベントデータが後で必要な場合(例えば、非同期API呼び出し後)など、イベントオブジェクトがイベントハンドラの実行後も存続するようにします。
ただし、React 17からは、e.persist()はほとんど必要とされなくなりました。なぜなら、React 17からは、既存のイベントプール機構が削除され、合成イベントが自動的にpersisted(持続的)となるからです。したがって、新しいReactのバージョンでは、このメソッドの使用を考える必要はほとんどありません。