死戦期帝王切開
死戦期帝王切開とは,母体心肺停止時に救命を目的として大動静脈の圧迫を解除するために施行する手術のことである。原則として場所は問わず施行すべきであり,蘇生を続けながら,無麻酔で帝王切開を行い,胎児とその付属物を娩出する。母体の循環停止後5分以内の胎児娩出をめざして,蘇生開始後4分間で手術を決定(「4分間ルール」とも呼ばれる)し,1分で娩出すると最良の生存率が得られるとされる。胎児の生存は問わないが,母体心停止から20分以上経過後に分娩し生存した児の報告1)もあるため,可能であれば児の救命も行うべきである。ref
死戦期帝王切開とは、妊婦が心停止を起こした際に、お母さんと赤ちゃんを出 来る限り救うための手段です。 妊娠中の子宮は下大静脈を圧迫するため、帝王 切開でこれを解除することで血液還流が改善し、さらに大きな子宮をなくすこ とで心臓マッサージもしやすくなり、お母さんの蘇生を助けることになりま す。 ref