ルカのうっ滞の記録 (2019-12-25~)
ルカ がうっ滞を初めて発症した。2019-12-25、1 歳 2 ヶ月の出来事である。今後のための自分用の記録として、そして、同様にうっ滞を起こしてしまったうさぎとその家族のために役立つ情報となればと思い、文章として残しておくことにする。 2019-12-25 21:30 頃 突然うっ滞の兆候が表れ、病院へ行く
いつものように夜ごはん兼部屋んぽタイムにしようと思い、ケージの中を覗くとどうもルカの様子がおかしい。朝の食事と部屋んぽタイムのときにはまったく異常が見られなかったということもあり、あまりに急な変化で嫌な予感がして焦りが出てくる。 このくらいの時間帯になりわたしがケージに近づくと、ごはんと部屋んぽの期待からか、普段はケージ内で走り回ったり柵をかじったりして「早く出してくれ」と要求してくる。しかし今日に限っては、トイレの上でうずくまって全く動こうとしない。リラックスするときは必ずケージの左奥か、ケージ手前のチモシー箱がある場所で眠ることが多いので、明らかにいつもと様子が違う。目もどこか虚ろな感じ。大好きな乾燥パパイヤを口元に持っていっても、食べようとする素振りは全くない。 うっ滞はうさぎにとって非常にポピュラーな病気でありながら、場合によっては命に関わるということも知識としては持っていた。そこで素人ながらまずは現状確認をと思い、お腹を軽く押さえて触診を試みる。結果、お腹の特に上の方 (頭寄り) の部分が、いつもよりも張っている感触があった。 おそらくうっ滞だろうと自分なりに断定し、とても焦る。とにかく動かないし目も虚ろだし耳も氷のように冷たく、このままだんだん動かなくなって死んでしまうのではという恐怖が脳裏をよぎる。とりあえず病院へ行かねばと思い、夜間救急動物病院 - 目黒 に電話で連絡をとり、うさぎを診察することのできる先生がいらっしゃるということで、タクシーで急いで向かった。 2019-12-25 22:15 頃に病院に到着し、それから 30 分ほど待った後、お医者さんにルカの診察をしていただいた。以下のような流れで診察は進んだ。 1. 問診。おおむねここまで書いたようなことをお医者さんに伝えた。
2. 目視および聴診器による診察。右目が涙がち、歯は正常、しかしやはりお腹が張っているという所見をもらう。右目が涙がちなのは認識していて、田園調布動物病院でたびたび診てもらっていることを伝える。
3. 診断を確定するために (?) レントゲン写真の撮影。写真を見せてもらったが、胃に拡張が見られるという診断となった。
4. 処置として、補水液 (たぶん)、消化管の運動を活発にする薬、痛み止めを混ぜたものを点滴してもらう。
5. 消化管へ刺激を与え、栄養を補給するという意味で、シリンジによる流動食の強制給餌をしてもらう。
6. 経口で摂取する薬をもらう。1 日 2 回、2ml ずつ 5 日分。
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1 枚目のレントゲン写真の、赤線で囲んだあたりが胃とのことで、明らかに拡張しているとの所見。赤線は後から記憶でわたしが追記したものなので、もしかしたら間違っているかもしれない。心臓や肺は健康そのものということで、やはり問題は胃のようである。
点滴は静脈注射ではなく皮下注射とのこと。肩の上部あたりに薬剤を貯め、それが毛細血管から吸収されて緩やかに効いていくとのこと。その際、当然方の上部には薬剤が貯まっているため、コブとしてそれが現れてくるという話も聞いた。
以上で診察および処置は終了し、一旦家に帰って様子を見るということになった。もらった薬を飲ませる必要があり、嫌がるかもしれないけれど何とか頑張って飲ませてあげてくださいとのこと。
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帰宅してからもまだお腹が痛いのか、このような感じでほとんど動かず、ペレットや乾燥パパイヤにも興味を示さない。ただでさえ耳が冷たく体温の下がりを感じるので、部屋に暖房を入れつつバスタオルで保温している。 このまましばらく様子を見て、快方に向かいそうな兆候があれば薬を与えつつ様子見、そうでなければ再度診察を受けたほうが良いというコメントをもらう。その際、手渡された CD-R に記録されたレントゲン写真を渡してほしいというコメントももらう。明日 (2019-12-26) は木曜日で田園調布動物病院は休診日なため、再診を受ける場合は、再度 夜間救急動物病院 - 目黒 へ行こうと考えている。 別の病院で診察を受ける際などに役立ちそうなので、診療内容の明細も掲載しておく。
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2019-12-26 9:15 頃 少し動けるようになる
結局、気が気じゃなくてあまり眠れず、4 時頃に寝ついて 9 時頃に起きる。ケージの方からガタガタという音と、チモシーのケースを掘るようなガサガサという音が聞こえる。じっと動かずに心配していたが、動けるようになったのかなと思い飛び起きてケージを確認する。
点滴してもらった消化管を動かす薬や鎮痛剤が効いているのか、いつも通りとはいかないものの、ケージの中で動き回ったり毛づくろいをするようになった。ただし、あれから飲み水は全く減っていないし、トイレを確認してもうんちが出ている様子はないので心配。
薬はシロップ状のもので、シリンジに入れて与える。1 回につき 2ml で、1 日 2 回、5 日分の薬を処方された。プリンペランシロップ と呼ばれるもので、人間用の処方薬としても利用されているものらしい。ただし、禁忌に 消化管に出血、穿孔又は器質的閉塞のある患者
という一文があるため、少し不安になる。レントゲン写真を見ても腸の閉塞などはなさそうという判断して処方されたと考えられるが、これについてはプロであるお医者さんを信じるしかないので、大丈夫だと思うことにする。
https://gyazo.com/18e31245cdb4b349661fa1b9fc38cbf2
薬を飲ませるのは少し苦労した。やはりお腹は痛いのか、いろいろなサイトで紹介されているようにタオルにくるんで保定しようとしても、文字通り脱兎のごとくするりと逃げてしまうので保定できない。最近抱っこができるようになってきて嬉しかったのだが、やはり体の調子が悪いからか、抱っこしようとしても逃げてしまう。
自分の縄張りだと自由に動き回るが、慣れない場所に連れて行くと内弁慶を発揮しておとなしくなることは分かっているので、試しにデスクチェアの上に乗せてみたところ、思惑通りにおとなしくなる。
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シリンジを使って薬を与える作業は両手がふさがってしまうので写真はない。口の横からシリンジの先をグッと差し込むようにするが、嫌がって顔を引っ込めるのでとても難しい。結局、2ml を 4 回程度に分けて注入することになった。薬自体は甘くて飲みやすいようで、口の周りについた薬もぺろぺろと自分で舐め取り、首元のマフにこぼれた薬もおいしそうに舐めているようだった。
いつものようにケージを開放して部屋んぽさせてみたところ、ケージの外にも自発的に出てきて、辺りを嗅ぎ回ったりするいつもの縄張りのパトロール (?) を始めたので少し安心する。おしっこがあまり出ていなさそうなのも心配だったが、ケージの外で少ししていたので、この点でもやや安心した。ただし、トイレではない場所で粗相をしたため、その点ではいつもどおりであるとはいえない。 翌日の所感としては、状態はかなり良くなっているように見える。ただし、単に痛み止めが効いていて元気に見えるだけということも考えられるので、油断は禁物である。いったん回復したように見えてそのまま... という子もいるみたいなので、やはり不安である。
2019-12-26 21:30 頃 食欲は完全に戻っていないものの回復傾向
昼間もたまに様子を見ていたが、いつもに比べると少しおとなしいものの、ゆうべ (2019-12-26) のようにうずくまっているわけではなく、ケージの中でそれなりに動き回ったり寝転んでリラックスしている様子がうかがえる。たまに毛づくろいもしている。また、チモシーもいつもの 2/3 程度の量を昼間に食べていた。
部屋んぽのためケージを開けると、すぐに外に出ていつもの縄張りのパトロール (?) を始めていた。部屋んぽ用に部屋に用意したトイレでおしっこをする。触られるのは少し嫌なようで、タイミングよってはそっぽを向いて部屋の反対側へ走り去るが、おおむね触られることに抵抗はなさそう。胃のあたりを少し揉んでみたところ、痛そうな素振りは見せないので腹痛は治まってきているように見える。 薬の投与は今朝ほどは苦労しなかった。同じようにデスクチェアに乗せてバスタオルで保定し、口の横からシリンジを使って薬を 2ml 注入する。食欲も戻ってきており、甘い味がすることがわかったためか、少しこぼれたもののちゃんと飲むことができた。
ペレットをいつもどおりの量 (20cc のスプーンに 1.5 杯) と、アクティブ・E をいつもどおり 3 粒与える。アクティブ・E はすぐに全部食べたものの、ペレットを食べるスピードは遅い。ただし全く食べていないわけではなく、少しずつゆっくりと食べている。 食欲はかなり戻ってきているように見受けられるが、水をあまり飲んでいないのが心配である。いつもは ウォーターボトルフラット 350 に満タンに入った水を 300ml 程度飲んでいるが、今この時点で 50ml も減っていない。この調子でいけば、明日の朝には 100ml 程度の飲水量となりそう。 http://usagipedia.com/nomimizu-67 など、いくつかのサイトを見たところ体重が 2kg の場合、100~200ml 程度が普通のようなので、むしろ普段の飲水量が多すぎるということも考えられるが、うっ滞の場合は水分摂取が要になるので頑張って飲んでほしいところ。 丸一日たった所感としては、回復が思いの外早くてびっくりしている。異変を感じたタイミングで早期に対応できたことが効いているのか、実は病状としては大して悪いものではなかったのか、比較ができないのでなんともいえない。放置していたらさらに病状が悪くなっていたかもと考えると、ゆうべ (2019-12-26) の時点で病院へ行く決断ができたのは良かったと思う。
回復傾向にあるとはいえ、まだ完全に治ったようには見えないので、継続して様子を見ながら薬はもらった分すべて飲ませる予定でいる。
2019-12-27 8:30 頃 行動はほぼいつもどおりに戻る
いつもどおり、朝の部屋んぽと食事の用意をする。おやつに乾燥パイナップルを 2 片、フード、乳酸菌サプリ、エンハンサーをそれぞれいつもの量与える。25 日と比較すると食いつきは良くなっているが、いつものようにガツガツと食べるような感じではなく、少しずつ少しずつ食べている。普段はペレットをたいらげてからチモシーを食べているが、今は逆にチモシーに向かっている時間が多い。結局、水は 100ml 程度飲んでいたようで、普段と比べれば飲水量が少なめなので少し心配である。 お腹の辺りを触ってみると、あれだけ張っていたのが柔らかくなっており、胃の拡張はかなり収まっている印象を受ける。部屋んぽ時の動きにキレが戻ってきたので、腹痛は良くなっているのだろう。毛づくろいしたり横に寝そべるなど、リラックス時の行動が増えてきて回復を感じる。 飲水量が減っている分おしっこがあまり出ていないようだが、うんちは出るようになっているようでひとまず安心。ただ、色が普段よりも黒っぽいのと、やや湿っぽいのが気になるところ。形はまるまるとしていて悪くない印象。
もうお腹が正常に動くようになっていそうな感じではあるが、念のため投薬は続ける。
https://gyazo.com/6a36fe8acacbd7d0f2e22017ecb5c797
27 日朝の印象としては、昨日に引き続き順調に回復しているよう。インターネットのいくつかのページを読んだところ、うさぎさんによってはもっと回復のペースが遅い子もいるようなので、かなり高速に回復しているようである。この調子で全快してくれることを願う。