あたらしいパヨヨンをつくりたい
つくるぞ。
モチベーション
自分で一から考えてマシンを組んでみたい
FPS などのゲームをストレスなくできるぐらいのスペックは欲しい
同時に LInux も使えるようにして普段の開発にも利用したい 予算 20 ~ 30 万円
見積もり
スプレッドシートにまとめていくことにした。
最終的な構成
構築メモ
前提
前提として、曲がりなりにもパソコンを職業にしている以上、まったく知識がないというわけではないです。計算機アーキテクチャは学生の頃に勉強したし、高専の部室にも部員で組み立てたマシンが転がっていたということもあり、自作マシンがどういうものなのかはなんとなくわかっています。また、自分でメモリを増設したりグラフィックボードを交換したりという経験はあります。
パーツを買い集める
これだけで 3 週間くらいかかりました。
ひとまず 見積スプレッドシート に必要そうなパーツを書き出していきます。右も左もわからないので、わからないなりに価格ドットコムで売れ筋っぽいのをリストアップしていきました。 CPU は最初から Ryzen の第三世代でいくと決めていたので悩むことはなかったです。せっかくなので 3900X まで積むことも考えていたけれど、品薄になっていて秋葉原のどのパーツショップでも手に入らず。自作マシンを組みたいという気持ちが冷えないうちに買いたいということもあり、結局ツクモでマザーボードと一緒に 3800X を購入しました。セット割引っていうのがあるんですね。店員さんが「で、つまみは何にします?」みたいなノリでマザーボードを勧めてくるのがおもしろかった。 グラボは同僚との会話で RTX 2070 あたりがコスパいいんじゃないという話が出ていたので、「じゃあそれで」というノリで選択。GIGABYTE にしたのは @lune_sta さんや @cirale さんのまねっこです。マザーボードも GIGABYTE なので揃えたかったというのもあります。 これで計算をするためのパーツはそろったので、次はメインメモリやストレージについて考えていきます。
メインのストレージは NVMe でいくと決めていたので、価格ドットコムでいくつか候補をあげました。結局 Western Digital のものを選択。今稼働している NAS の HDD に同じく WD の Red を使っていて、長年安定して稼働していてメーカーとして十分に信頼できると感じているからです。ドライブベイに SATA 接続の HDD や SSD はできる限りつけない方針で、思い切って 1TB のヒートシンクなしを選択しました。マザーボードの M.2 スロットに Dual Thermal Guards というフタ (?) 的なモノがついてて、これがヒートシンクの役割を果たしそう。この見立てが合っているのかは自信はないです... メモリは完全にフィーリング。なんとなくつよそう && 売れ筋という理由で CORSAIR の VENGEANCE DDR4 の 16GB × 2 を選びました。マザーボードを X570 にしたので、3200MHz で動かせるだろうという見込みもあります。
ここまで決まればあとはケースと電源、OS を選んでいくことになります。 電源もよくわからないので、価格ドットコムで売れ筋になっていた CORSAIR の RM 850x を選択しました。CPU の TDP やグラフィックボードの消費電力を考えて、850 ㍗あれば十分だろうという見立て。特にそうしようと思ったわけではないけれど、結果的にメモリとメーカーが揃いましたね。
自作のメリットとして、ケースを自分の好きなモノにできるという点があります。なのでケースについては絶対に妥協したくない。可愛いのがほしいなーと思って探していたところ、APEVIA X-Mirage Metal Case というケースを見て一目惚れしました。最終的に、amazon.com から個人輸入という形で海外から発送してもらうことにしました。
そして全部のパーツが揃った様子がこちら。
https://gyazo.com/b4dd85f723c5a8837a9d782d28178360
組み立てる
各パーツを箱からだして、説明書に軽く目を通しながら付属品などがちゃんと揃っているか確認。次に、マザーボードの説明書といろいろな解説サイトを見ながら、ボード上の各端子の意味を理解していきます。どうやら、以下の手順で組み立てていくといいみたい。
マザーボードに CPU・メインメモリ・SDD を取り付ける
ケースに電源を取り付ける
ケースにマザーボードを取り付ける
電源からケーブルを引いてきて配線する
UEFI のセットアップをする
OS をインストールする
マザーボードに CPU・メインメモリ・SSD を取り付ける
むずかしスコア: ★★★
CPU を箱から出して、Ryzen の四角い無機質で可愛いフォルムと対面したときには、うさぎ に対する愛情のような、得も言われぬ感情が湧いてきました。これからよろしくね、と心の中で CPU に話しかけながら、ピンを折らないようにそーーーっとソケットに置いてレバーで固定。 CPU の取り付けはうまくいったが、リテールクーラーの取り付け方がわからない。解説サイトでは「グリスを塗る」と書いてあるけれど、CPU のセットにはグリスが含まれていない。「もしかして別売りなのかな..」と思いつつ Google で調べていると、どうやらクーラーの底、ヒートシンクに塗ってある灰色のソレがグリスとのこと。うっかり触って「うわあなにこのねばねば!」って言っちゃったよ... そんなこんなでリテールクーラーも無事取り付け、メモリを装着。これは何度もやったことのあるオペレーションなので簡単でした。注意すべきはデュアルチャネルの組のスロットに正しく差さっているかだけ。
NVMe SSD の取り付けは初めてだったのでちょっと戸惑いました。Dual Thermal Guards についているねじを外し、切り欠けを合わせて装着。あまり刺さった感というか、手応えがなかったので心配になったけれどちゃんとささっているよう。Dual Thermal Guards をつけてねじを締めて完了。 ケースに電源を取り付ける
むずかしスコア: ★★
ケースと電源の説明書を見ながら、ねじで電源を固定。わたしのよく知っているケースは電源を上につけるタイプばかりだったので、最近は下につけるのが主流ということで「なるほど~」という気持ちになりました。こっちのほうが安定しそう。
ここでプチ失敗第一号が発生しました。というのも、電源に必要なケーブルを差し込まずに、電源ユニットだけケースに固定してしまったのです。固定してから電源ユニットにケーブルを差し込むのは物理的に不可能だったため、いったん外してつけなおしました...
ケースにマザーボードを取り付ける
むずかしスコア: ★★★
ケースの説明書が残念すぎてまったくわからん!!!!!
と吼えながら、マザーボードの取り付け穴とケースの形状を見つつ、いろんなサイトを巡って頭を使って考えます。知育玩具かな? どうやらねじ穴 (?) はもうケースについてるため、マザーボードの位置を合わせてねじで締めるだけでよさそう.. と判断して、これでいいのか..? と思いながら取り付け。
電源からケーブルを引いてきて配線する
むずかしスコア: 💀💀💀💀💀
これね、もう。
難しすぎ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
むずかしスコアぶっちぎりのドクロ 5 ですよ。
特にフロントパネルから伸びている小さい端子をマザーボードに取り付けていく作業は、まさに受刑者を思わせる苦しい作業でした。陰になってよく見えないのでケータイのフラッシュライトを頼りに、狭い空間で細かい作業をするつらさ。頭につけるタイプのランプとルーペが欲しくなりました。集中して汗がだらだら流れてくるのですが、マザーボードにこぼしたらオシマイなので、ちまちま休憩を入れて汗を拭きながらの作業。
なんだかんだで接続は完了。1 時間くらいがんばりました....
念願の電源スイッチオン...!
むずかしスコア: ★★★★
さて、ここまでやれば、あとは電源スイッチをオンにして動作確認です。
HDMI ケーブルをディスプレイに接続し、電源ユニットとコンセントを接続し、ユニットのスイッチをパチンと入れて、フロントパネルの電源スイッチを押します。ぽちっとな。
し~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん
30 秒ほどの静寂が流れて、「ああ、これはどこかで間違えてるな」と悟ります。
電源スイッチを入れてもうんともすんとも言わないので、おそらくスイッチとマザーボード間の配線だろうという仮説を立て、あの地獄の受刑者作業をもう一度こなし、あらためてスイッチオン。
フィ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン↑↑↑
おお!うごいた!!!!
ファンがまわってる!!!てゆかめっちゃ光ってる!!!!!!!!こんな光るとおもってなかった!!!!!!
https://gyazo.com/a8c83b0497ed9119c1b46e2063b7daf5
大興奮しながら正座で画面が映るのを待つわたし!!
そして 1 分ほどの静寂が流れ
暗い画面を前にワクワクテカテカしながら待つわたし。
悟ります。「ああ、どこかで間違えてるな」と。
今回購入したマザーボードには、CPU・メモリ・VGA・Boot (OS の起動シーケンスが始まったかどうか) に異常がないかどうかを知らせる 4 つの LED ランプが装備されています。電源スイッチを入れると順番に LED が光っていくのですが、どうも VGA の箇所で止まっているようだったので、グラフィックボードの不備を疑います。
何回か差しなおしてみたり、電源からのびる補助電源の PCIe ケーブルを交換してみても直らず。そこで気がつきます。
「PCIe...? そういえば PCI Express ってレーンの長さで x8 とか x16 とかの規格があったよな...」ということを思い出し、マザーボードの説明書を見直したところ、グラフィックボードをうっかり x8 のスロットに差し込んでいました... そこで、x16 のスロットに差し込んで電源を入れてみたところ、無事起動して UEFI の画面に到達。ケース背面の PCI Express の窓 (?) はドライバーを差し込んで折るタイプだったので、この失敗によって、余計な箇所の窓を空けてしまうことになって悲しい。致命的ではないものの、ちょっと気になる失敗ですね..。この窓って塞げるのかな..。
UEFI のセットアップをする
むずかしスコア: ★★★★
そんなこんなで、UEFI の画面は無事に映ったのですが、
https://gyazo.com/cfb67749ed1443b25a3a897623bac9e0
ファームウェアのバグなのか、キーボードを一発打つとなぜか二発打ったことになり、まともにメニューを選べなくて操作がめちゃくちゃ難しい!!!!時計を合わせるのは地獄のような作業でした。受刑者の再来。
ちなみに、このバギーな挙動は Windows をインストールした後には直っていました.... なんだったんだ........................ OS をインストールする
むずかしスコア: ★★★★★
今回はゲーム機として利用するということで、ゲーム機用の OS として名高い Windows をインストールすることにします。今回は要件に Hyper-V が含まれているので、Windows 10 Pro 以外に選択肢はないです。 できあがったフラッシュドライブでブートしたところ、無事に Windows のインストーラが起動して安心したのも束の間、インストール先を選ぶと思しき画面で「デバイスドライバーが見つかりませんでした」という旨のエラーでインストールプロセスが進みません。 https://gyazo.com/b758d6a153c763abd1bf79f3f9e391fb
論理コアが 16 もある~~~~~~~!!!ぴゃーい!!!
かくして無事 OS のインストールも完了し、チップセットやグラフィックボードのドライバのインストールなどが残っていますが、一通り「できた」と言って差し支えないのではないしょうか。
CPU の熱対策
低負荷時でも 55 ℃くらいあって、ゲームを起動するなどして負荷をかけると 90 ℃くらいまで上がる。