艶本研究国貞事件
春画は、いつ頃から〈わいせつ〉になり、いつ頃から〈わいせつ〉でなくなったのか(園田寿) - 個人 - Yahoo!ニュース
江戸文学の研究者である林美一が1960年(昭和35年)に出版した『艶本研究国貞』と題する研究書のわいせつ性が問題になった事件
有罪になった
最高裁は、「文書の猥せつ性の有無は、その文書自体について客観的に判断すべきものであり、現実の購読層の状況あるいは著者や出版者としての著述、出版意図など当該文書外に存する事実関係は、文書の猥せつ性の判断の基準外に置かれるべきものである」(最高裁昭和48年4月12日判決)として、有罪としました。
精力的に発信してたら摘発されなくなった
なんじゃそりゃ基素.icon
裁判は、確定するまでに13年間もかかりましたが、その間も林は精力的に研究書、雑誌の出版を続けます。そして、一般誌もしだいに春画を正面から取り上げるようになり、昭和から平成にかけての頃には、専門の美術雑誌が堂々と春画の特集を組み、図版に施される修正も軽いものになっていきました。
林はその後、『艶本研究国貞』の改訂新装版を出版します。そこで使用されている図版は全て無修正で、本文の翻刻にも一切の削除箇所がなされませんでした。
さらにその後、大手の出版社が『浮世絵秘蔵名品集』(無修正完全復刻画集)を出版し、摘発がなされなかったことから、これ以降、春画の出版に修正が加えられることはなくなりました。今では、少なくとも出版においては春画に対する規制はほとんどなくなったといえるでしょう。
現在では春画それじたいは〈わいせつ〉ではなくなったと言えるのですが、上述したように、警察は、春画の展示方法や取上げ方によっては、刑法175条の問題が生じる可能性はあるとしていますので、この点の注意は必要だと思います。
猥褻概念、わけがわからない
便利に使うことができるかもしれない