独占している会社は「独占していない」と言う
完全に競争モデルを取っている会社と独占モデルを取っている会社があるとして、ぱっと見ただけでその会社がどちらに属するかを判断することは難しいです。
逆に独占できない企業は投資をされたいので独占しているという。「ユニークなビジネスなんだ」
つまり真に市場を独占している企業が「独占などしていませんよ」という顔をする反面、本当は激しい競争を生き抜こうとしている企業があたかも市場を独占しているような顔をしているので、ぱっと見ただけではその会社が本来独占か競争モデルのどちらに属するのか判断しがたいのですが、この2つの本質は大きく違います。人々がこのように嘘をつくことでビジネスに歪みが生まれるのです。
独占していない企業は「私達の市場はとても小さい。つまりその市場を独占している」と説明するのに対し、市場を独占している企業は「私達のターゲットとする市場はとても大きく、多くの競合が存在するのです」と説明します。
Googleの例
サーチエンジンで66%のマーケット・シェア
同じ数字を広告市場の視点で見てみると「サーチエンジンの広告は17億ドルの市場で、そしてそれはオンライン広告のあくまで一部であり、アメリカすべての広告市場はそれよりも更に大きく、国際市場になると5000億の価値があるので、Google広告ビジネスの観点でみると、巨大な広告市場の中の約3.5%の市場しかシェアがない」ということになります。 テクノロジー企業とみなせばもっと矮小化できる
テクノロジー市場は1兆ドルもの価値がある巨大市場で、Googleはこの市場では「私達は自走車で既存の自動車会社と競争しているんだ。テレビやスマートフォンの分野ではAppleと競争している。FacebookともMicrosoftとも競争している。Amazonとはクラウドサービスで競争しているし。私達が勝負しているテクノロジー市場は巨大で、競合がたくさんいる。政府が規制をかけたくなるような独占企業ではありません」と説明することが出来るでしょう。
しかしキャッシュリッチなのは独占しているからだ