熱平衡化の問題は、一般的な形では解決不可能
https://youtu.be/OSYc21aEcDY
著者本人の解説
デフォルトは熱平衡化が起きる
熱平衡化が起きない(平衡緩和しない)物質がある
可積分系
狙って実験室で作ることができる
「ハミルトニアンを与えられた時、熱平衡に行くのか、行かないのか」が知りたい そんなものは原理的に存在しないと言うことを証明した
道具立ては理論計算機科学から引っ張ってきた
この分野は「問題が解ける/解けない」という問題を議論する枠組みが整理されている
証明のアイデアは?
物理の問題で決定不能を証明したものが以前にあった
量子多体系のギャップの有無
量子多体系におけるエネルギースペクトルにギャップが存在するかどうか。一般的には決定不能
1つのプログラムと1つの状態を対応させ、それぞれの状態の中で計算が行われるようにする
cf. 今回は計算機が動くダイナミクスを模倣。物体の中での動き次第で熱平衡値に行くか行かないか変わるような仕掛けを物体の中に入れておけると言う物体が作れることを示した
何を示したか
熱平衡かをするかしないかによって、どんな計算をできるか
出力が0/1なら全部熱平衡化の現象で実現できる
物体が熱平衡化する/しない と プログラムの出力が0/1か を1:1に対応
プログラムが止まるのか、走り続けるのか?と言う問題
プログラムが停止したときに限って熱平衡化するという対応をさせることができる
熱平衡化するかしないかを判定できるとすると、停止性問題が解けることになる。これは矛盾するので熱平衡化の有無は判定不能
リーマン予想との関連
リーマン予想を取り上げたのは一般に有名だから
リーマン予想が偽の時に限って止まるプログラムが存在することが知られている
反例が見つかったら止まる
熱平衡化と対応づけられる
リーマン予想はまだ解けていないが
どう言う物体がリーマン予想に対応した物体かは今の時点で記述できる
無限が絡むような未解決問題だったら同じことができるか?
できない。条件が必要
正しいか正しくないか、どちらかに限って必ず止まる、そうでない時には必ず止まらないタイプのプログラムが書ける数学の問題ならなんでも
ゴールドバッハ予想もこの手のプログラムを簡単にかけるので、それに対応する物体もある