敵意的男性性
Claude Opus 4.6.iconこれは専門用語で、日常語の「男らしさ」とはかなり意味が違う。
Hostile masculinity はMalamuthが操作的に定義した心理特性クラスターで、具体的には以下の組み合わせを指す:
女性に対する敵意的・不信的態度
女性を支配・統制することへの欲求
性的関係において支配することに満足を得る傾向
つまり「男性性」は文化論的な意味ではなく、男性の性的攻撃行動を予測する特定の心理変数として定義されたもの。「masculinity」という語が入っているのは、このモデル自体が「なぜ一部の男性が性暴力を行うか」を説明するために作られたから。
もう一つの軸である impersonal sexuality(非人格的性行動)も同様で、「感情的親密さを伴わない性行為を好む傾向」を測定する変数。
モデルの射程は最初から男性加害者に限定されている。 女性の性的攻撃行動や、女性のポルノ消費の効果は、このモデルのスコープ外。Wright, Tokunaga, Kraus "A Meta-Analysis of Pornography Consumption and Actual Acts of Sexual Aggression in General Population Studies"(2016)は男女両方でポルノ消費と攻撃性の関連を見出しているが、合流モデル自体は男性→女性の加害構造のみを扱う理論的枠組みになっている。
だから「ポルノの影響」全般の議論にこのモデルを持ち出すときは、そもそも男性の女性に対する性暴力という特定の現象だけを説明するものだという限界を意識しておく必要がある。​​​​​​​​​​​​​​​​