戸田格子
戸田格子とは 1967 年に発表された,ある非線形相互作用を行うバネでつながれた質点を記述する古典力学の模型である
戸田盛和教授(東京教育大学名誉教授)の業績を振り返る.特に,1次元非線形格子力学の研究において,どのように指数関数形ポテンシャルが導入されたか,を原論文に基づいて説明する.指数関数ポテンシャルで結ばれた1次元格子は,現在「戸田格子」とよばれている.戸田格子の発見はソリトン概念の確立に寄与し,また,ソリトン理論を発展させた.我国の基礎科学研究が世界に誇る大きな業績の一例である.