影の銀行
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/0818_4 木内 登英
銀行ではない金融機関・商品...
その中でも、現在特に注目を集めているのが信託業界だ。
中国最大級の資産運用会社の一つである中植企業集団の傘下にある、信託会社・中融が組成した高利回りの信託商品でデフォルト(債務不履行)が生じたと、顧客3社が11日に明らかにした。
中融は中国で9番目に大きな信託会社である。
中国信託業協会によると、国内信託会社の資産は今年3月時点で約2兆9,000億ドル(約422兆円)
このうち約72%は、富裕層や企業に投資商品を販売する融資信託が保有している。
2019年半ばには、この融資信託の資産の約15%が不動産に投資されていた(コラム「高まる中国信託商品のリスク」2019年7月16日)。
その比率は、2019年以降62%減少し、今年3月時点でわずか7.4%まで低下したとされる。
しかし実際には、融資信託の投資先は明確には分からないようだ。迂回されて不動産セクターに投資される部分もかなり多い可能性がある。
大きな問題を抱える地方融資平台(中国の地方政府傘下にある投資会社)への投資の数字も明らかにされておらず、数字の透明性は低い。
投資家が国策だからとリスクを過剰に低く見積もっている
多くの信託会社は地方政府や国有企業が株主になっており、一部の融資は地域のインフラ計画を支えている。そのため、信託商品には政府による暗黙の保証が付いている、とみなされることが多い。