市場コンセンサス
アナリストが予想してる利益の平均値のことで、市場がその会社に期待してる利益水準を表します
決算直後はコンセンサスを下回ると業績が良くても売られる 事例
市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(8社、1月20日時点)の247億円を下回り、嫌気した売りが広がった。 上回っても売られることがある
市場コンセンサスは上回った形だが、マリオ映画の世界的大ヒットや「ゼルダティアキン」の販売好調から、足元で期待感は大きく高まっていたため、目先の出尽くし感が先行する状況に。
主要なコンセンサス
日本の投資家の利用頻度が高いアナリスト予想であるQUICK予想とIFIS予想について、予想精度と価値関連性を分析した。分析の結果、2000年代後半以降では、どちらの予想を用いても同様の予想精度と価値関連性が得られることがわかった。
価値関連性が高いということはその予想がより市場価値に織り込まれている、すなわち投資家により利用されていることを意味する。 全サンプルではIFIS予想のほうが投資家により利用されていると解釈することができる。
。予測精度はQUICK予想、IFIS予想ともに大規模企業ほど精度が高く、太田 (2005)、奈良・野間 (2012)と整合的な結論が得られた。
國村 (1984)は、サンプルを製造業、建設業、第3次産業に分けて予想精度を調査し、第3次産業と建設業は製造業に比べて予想精度が高いことを指摘し、その理由に建設業が受注産業であることや第3次産業は景気変動の影響を受けづらいことを挙げている。
本分析では、中央値を見ると全サンプルと比較して建設業や小売業、サービス業などで予想精度は高くなっているが、傾向として陸運や食料品、医薬品など内需関連の業種で特に予想精度が高く、石油・石炭や鉄鋼などの市況業種で予想精度が低くなっている。
受注や景気に加え需要や原料価格の安定性も予想精度に影響していると考えられる。
2013 奈良沙織 QUICK予想とIFIS予想の予想精度と価値関連性
本稿で分析の遡上に挙げるQUICK予想とIFIS予想には次の3つの違いがある。
第1に、契約証券会社数はQUICK予想が28社、IFIS予想が22社でありQUICK予想のカバレッジのほうが広く、その結果、集計対象会社数はQUICK予想のほうが多い。
第2に、QUICK予想については現在の方法で集計されるようになったのは2005年1月からであり、それ以前はサンプル数が少ないという特性がある。
第3に、集計のタイミングは、IFIS予想が夕方までに受領したアナリストレポートを用いるのに対し、QUICK予想で必ず集計対象となるのは当日午前に受信したアナリストレポートである。このような差異は特にアナリスト数が少ない中・小規模企業で問題となると考えられる。
また、もうひとつの懸念として両データの利用層の違いが株価へ及ぼす影響が挙げられる。
例えば、株式市場への影響が相対的に低い個人投資家に強いデータベンダーの場合、予想情報の株価への織り込み度合いが低くなることが予想される。
両予想は機関投資家、ファイナンス系の情報サイト、オンライン証券等を通じて個人にも用いられているが、最終的な利用層は明確に特定できず、利用層の差が株価の情報の織り込み度合いに影響している可能性も否定できない。
そこで2つ目の分析として、両予想の株価への織り込み度合いについて差の有無を明らかにするために、両予想の価値関連性について分析を行う。
手法
検証1:予想と実際の誤差を企業のサイズごとに検証
検証2:価値関連性(どれだけ織り込まれているのかの検証)
株主価値を被説明変数に株主資本簿価、当期利益、予想利益を説明変数とする回帰モデルにフィッティングする
株主資本と当期純利益と予想の項で形成されていると考えてどの係数がどれだけ効くかフィットさせている。結構単純基素.icon 考察
決定係数は、QUICK予想、IFIS予想のモデルともに小規模企業より大規模企業で高くなる傾向がある。
大規模企業のほうが株主資本簿価、当期利益、予想利益(アナリスト予想)の価値関連性が高くなるといえる この傾向は奈良・野間 (2012)と同様
相関係数は0.5程度
上方修正しても織り込み済みなら売られる
https://youtu.be/LD8PldpEJUs
16:30
予想が外れそうなものを探すのに使える
https://youtu.be/diSG3Imzl0A?t=822
株価は既に近未来を織り込むものと考えれば、半年から2年近い企業の業績予想(EPS)を織り込んでいると考えられます。その際のEPSが「市場コンセンサス」ということができます。業績予想は、実際やってみるとなかなか当たらないので、「市場コンセンサス」は複数のアナリストの業績予想の平均値を前提にしていることが多いように思います。 ・コンセンサス予想形成のアナリストの人数が少ないものは、数字の信憑性が低いので使用しない(5人は欲しい)
・会社予想と市場コンセンサスのギャップが大きいものが重要
・コンセンサス予想の時系列推移のトレンド(上昇トレンドか下降トレンドか)も重要
・市況産業の場合は、その企業の主力製品の市況との比較も参考になる
・新興市場や時価総額の小さい銘柄は、アナリストがフォローしていないケースが多く、コンセンサスが存在しないケースが多い。この場合、投資家が参考にする業績予想は会社予想がベースとなるケースが多い。このため、個人投資家でも個別企業を丹念に調べれば、アルファ(リターン)が取れる可能性があるとみられる。