大局観
雑誌「現代」1985年8月号に掲載された田中角栄のインタビュー「国鉄廃止は愚の骨頂だ」を読み直してみました。 いまから30年前、国鉄民営化直前のインタビューですが、現在の事態を予言したような内容であることに驚きます。
角栄は言っています。
「たった100年前に人口4万人足らずの北海道が、今、人口570万人になるためには、彼らがどれだけの苦労をし、辛酸をなめてきたか。北海道の鉄道は全部赤字です。これから百年赤字だ。その代わり、鉄道の赤字の何万倍以上、国民総生産に寄与しているじゃないの。」
「それを短絡的に赤字だから鉄道をはずせと暴論を吐く。」
「何も北海道だけではなく、これは地方のあらゆる都市に共通していることでしょ。そういうことを考えない政治とか経済とかいうものは、もうたわごととしか思えないね、私には」