偏見と常識の違いって何?
精選版 日本国語大辞典
〘名〙 かたよったものの見方・考え方。公平を欠いている意見。
偏るとか公平とは尺度があって初めて比較できる。自分の物差しと違う物差しを見て公平ではないと言う。相手から見れば自分の物差しは公平ではない(相対主義) ※令義解(833)序「或専守二家素一、或固拘二偏見一」
※談義本・風流志道軒伝(1763)五「火吹竹で釣鐘を鋳やうな偏見を説出し」 〔漢書‐杜鄴伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉 「偏見」の意味・読み・例文・類語
かたよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。「偏見を持つ」「人種的偏見」
(類語)先入観・先入主・先入見・僻目ひがめ・贔屓目ひいきめ・欲目・固定観念・偏る・不公平・不平等・偏する・僻する・偏向・偏在・偏重・偏頗へんぱ・差別・片手落ち・バイアス・アンフェア
最新 心理学事典
偏見とは,特定の集団やその構成員に対する固定的な見方を指す概念であり,集団(グループ)をベースとして個人を判断することである。
ただし明示的な集団が存在しない場合でも,たとえば「トラッド系のスーツを着こなしている人は,仕事ができる」といったように,共通の特徴をもつ人びとに対して画一的な見方をすることも偏見である。
偏見と関連した概念としてステレオタイプstereotypeがある。ステレオタイプは,認知すなわちとらえ方を重視した概念であるのに対して,偏見は態度の側面を重視し感情的な要素を強調する概念である。 しかし,近年の心理学研究では偏見とステレオタイプの境界は明確なものではなくなってきている。