レッセ・フェール
https://ja.wikipedia.org/wiki/レッセフェール
基素.icon経済の文脈と、政治の文脈で知っておくべきことを簡潔にまとめて
o3.icon経済では「市場に任せる手法」、政治では「政府を縮小させる思想」
レッセ・フェール(laissez-faire)とは?
フランス語で「(手を)出さずに任せよ」の意。
18世紀フランスの重農主義者が用い、後にアダム・スミスら自由主義経済学へ受け継がれた概念。  
経済の文脈で知っておくこと
核心:政府の規制・課税・補助を極力減らし、市場の価格メカニズムに委ねる。「見えざる手」と同系統。  
メリットと主張
資源配分が効率化し、生産性・革新が促進される。
取引コストが下がり、経済成長の余地が広がる。
批判・限界
外部不経済(公害など)や情報の非対称性で市場が失敗しやすい。  
福祉・再分配が不足し、格差や貧困が拡大する恐れ。 
公共財(道路・防衛など)は市場だけで十分に供給されにくい。
政治の文脈で知っておくこと
思想的ポジション
古典的自由主義、リバタリアニズム、新自由主義の柱。「小さな政府」を志向し、国家機能を治安維持・契約執行などに限定。  
典型的政策
規制撤廃、民営化、関税削減、低税率・単純税制、資本移動自由化。
政治的論点
社会的弱者保護 vs. 自由市場の範囲――福祉国家モデルとしばしば衝突。
危機時(大恐慌・パンデミック等)の政府介入の是非。
独占・寡占企業が出現した際、放任か競争法による介入かの線引き。