マンガ図書館Z、決済停止でサービス終了(2024-11-05)
https://x.com/KenAkamatsu/status/1853771600828809490
「マンガ図書館Zのサイト停止に関するお知らせ」について
https://closing.mangaz.com
私が14年前に立ち上げたJコミ、現在の「マンガ図書館Z」が、11月26日でサイトを停止する決断をいたしました。私は既に経営からは退いていますが、今回のお知らせの文章は私が代表して書いたものです。
まず当サービス自体の説明ですが、マンガ図書館Zは絶版マンガを中心に電子書籍を無料で配信し、広告収益を作者に還元する広告収益型のサイトです。そしてサーバ代などは有料のプレミアム会員費が主な出所となっていました。
今回、サイト停止の直接的な要因は、決済代行会社が「クレジットカード決済以外の決済手段も含む、決済サービス全体での解約」を通告してきたためです。クレジットカードはJCBを含む全てのカード会社が突如使用不能となり、他の決済方法も(ビットキャッシュ以外)全て使えなくなりました。おまけに、既に過ぎている月の支払いまでも留保となり、その期間(今後も)のプレミアム会員費が全く入らなくなったため、サーバ代さえ出ない状況に陥りました。
そこでマンガ図書館Zの運営スタッフで検討した結果、
「ビットキャッシュ収益だけで運営するのは不可能」
「替わりの決済代行会社を見つけたとしても、また同じ現象が起こる可能性がある」
「一部の作品だけ削除して凌ぐのは避けたい」
という判断から、サイトの停止を決断するに至りました。
通告から支払留保までの期間があまりに短く、「決済サービスをおさえる企業に屈する」形になったことを深くお詫びいたします。
しかし今回、
・どのような根拠で決済サービスの停止を宣言してくるか
・どれくらいのペナルティが来て、どれくらいの期間それが続くか
・具体的にどのような回避策があったのか
など(当事者ならではの)正確な情報が得られましたので、より正当な調査やヒアリングに結びつけることができると思います。昔、アップルの電子書籍アプリで「ラブひな」がBANされ、後に復活したことがありましたが、その時の経験は現在でも「表現の自由を守る」ための「具体的な体験例」として度々引用しており、有効に使っております。
近年、これまでにない「強い条件」や「強いペナルティ」が決済サービス側から発せられており、これらを放置すると電子書籍のみならず、日本のコンテンツ業界全体の問題となってくるのは確実な状況です。「実際に閉鎖に追い込まれた側」として、より正確な対抗策を打ち出してまいります。皆様のご支援を何とぞお願いできればと思います。
https://x.com/yamadataro43/status/1853794790770684228
2025年2月21日 「アダルト作品取り扱い」でカード決済停止 企業の自由か表現規制か:朝日新聞
運営会社代表の乙川庸之さんによると、カード会社との仲介を行う決済代行会社から5月、「レイプ」「拷問」など約50の語句リストが届き、取り扱う商品の中から当該語句や「連想させるもの」を含む商品を削除しないと「3日以内に取引停止がなされる」と伝えられた。
中には『犯』1文字もあった。一般作品まで削除すべきか迷った」。該当しそうなアダルト作品を削除してこの時点では対応したが、10月に「アダルト作品の取り扱い」を理由に取引停止を言い渡された。決済の9割はカードだったため、運営が困難になったという。
アダルト作品を見るには年齢認証を設け、一部の作品は児童を性的に描く作品にならないように修正をして配信していた。「停止の基準があいまいに感じた」と乙川さんは言う。