ベースレイヤー
歴史
暑い
登山は寒い
ハイキングは運動強度がトレランに比べると低い。発汗・発熱はするけれど、それによるクールダウンの要請がトレランに比べると低い。基本的には運動強度が高くない状態で風に吹かれたりするシチュエーションが多いので、どちらかというと体温維持の方が大事になってくる。
...2020年現在のベースレイヤー・マーケットをマクロとミクロの視点から掘り下げていきます。
まずマクロの視点では、機能性や主たる素材が共通する製品グループ(カテゴリー)を特定してマーケットのマッピングを行い、
次にミクロの視点では、2020年現在の注目すべき13製品をピックアップし、自身もトレイルランナーである山と道ラボ渡部が同一条件でのインプレッションを行いました。
包括的なまとめ。まずこれを読むと各社製品の狙いの理解が早くなる
① 暖かさが持続する
② 汗冷えを防ぐ
③ においを抑える
モンベルの展開は2種類
ベースレイヤーの役割は、かいた汗を吸い上げて素早く乾燥させること。
「吸汗性・速乾性の高い素材は、ポリエステル、アクリル、あとは各メーカー独自の化学繊維です。ただ、おすすめはメリノウールですね。速乾性は化学繊維に負けてしまうのですが、綿に比べれば早く、匂いがつかず、温度調節がしやすい。私がウールを使うのは、初めて行く山で暑いのか寒いのかわからない場合、あるいは山小屋泊で2日分の着替えを持って行くのは嫌な場合ですね。悩んだらウール、大失敗がないのがいいところです」(田中さん) 温度調整がしやすいとはどういうこと?
GPT-4.icon 反応性:ウール繊維は温度変化に反応して自身の形状を変えることができます。体温が上がると繊維が緩むことにより、熱と湿気を外に逃がしやすくなります。逆に体温が下がると繊維が縮むことで空気の層を厚くし、保温性を高めます。
暑いときには涼しくなり、寒いときには暖かくなるこの相反する特性は、ウールの「クリンプ」と呼ばれる繊維の縮れが生地内部に空気層を作ることで高い通気性と透湿性を保つことと、「コルテックス」と呼ばれる繊維の皮質部が取り込む吸湿量が外気の湿度に合わせて変化し、湿度が高くなればなるほど多量の湿気を吸湿することに起因します。 「クリンプ」が作る繊維内部の空気層はダウンや化繊綿と同様にロフトとして熱を保ち、同重量のコットンや化学繊維に比べて保温性に優れます。
ウールは、速乾性は化繊に劣るが、ドライ系アンダーウェア(引用者注:ドライレイヤー)を下に着ることで汗冷えしにくくなる 吸水性と速乾性が重要
https://gyazo.com/0a449680127db5ccb477806a98fb588d
吸湿性が低い化学繊維のベースレイヤーはシェルの内側では速乾性が十分に発揮されずにムレやすくなります