ブルーオーシャン
その二点は、まさにブルーオーシャン戦略が抱えるリスクそのものです。
「成功するかよくわからないことをやる」について
はい、その通りです。ブルーオーシャン戦略は、まだ誰も正解を知らない市場に踏み出すため、**「やってみなければ成功するか分からない」という不確実性(リスク)**が常に伴います。
ただし、それは単なる「当てずっぽう」や「博打」とは少し違います。ブルーオーシャン戦略では、既存の市場(レッドオーシャン)を徹底的に分析し、
業界の常識として提供されているが、顧客は実はそこまで価値を感じていないものは何か?(取り除く、減らす)
顧客が潜在的に不満に思っているが、業界が提供できていないものは何か?(付け加える、増やす)
といったことを論理的に考え、新しい価値を設計していきます。つまり、**綿密な分析に基づいた「計算されたリスク」を取る、という方が近いかもしれません。
「別軸は消費者も理解できない可能性がある」について
こちらも、まさにおっしゃる通りです。せっかく画期的なアイデアを生み出しても、それが消費者に理解され、受け入れられなければ全く意味がありません。
これが、ブルーオーシャン戦略の最も難しい点の一つです。成功した事例(QBハウスや任天堂Wiiなど)を見てみると、共通しているのは「新しい価値が、誰にでも直感的に理解できるほどシンプルである」**という点です。
QBハウス: 「(色々サービスはいらないから)カットだけ、10分1,000円」
任天堂Wii: 「(難しいボタン操作ではなく)リモコンを振って直感的に遊べる」
矮小化しすぎ基素.icon
もしこの新しい価値が複雑で説明を要するものだったら、消費者は「よく分からないもの」として敬遠してしまい、市場として成立しなかった可能性が高いでしょう。
まとめ
ご指摘いただいたように、ブルーオーシャン戦略は、
成功が保証されていない不確実性
消費者に新しい価値を理解してもらう難しさ
という大きなハードルを抱えています。
そのため、この戦略は、競争が激しいレッドオーシャンで消耗戦を続けるよりも、リスクを取ってでも大きなリターンを狙いたいと考える企業が採用する、挑戦的なアプローチと言えます。