トランプとプーチンの共通点
from 2025-03-09
GPT-4.5.iconトランプ政権とプーチン政権には権威主義的な統治手法、経済ナショナリズム、国際協調より自国優先の外交姿勢、メディア操作、保守的社会政策など多くの共通点が認められます。これは21世紀に台頭した権威主義的ポピュリズムという世界的潮流の中で、米露それぞれのリーダーが自国の文脈で類似の戦略を採用した結果と考えられます。実際、「アメリカ第一」「偉大なロシアの復活」というスローガンに象徴されるように、両者のイデオロギーには驚くほどの親和性があり、トランプのMAGA(Make America Great Again)思想は西側リベラル民主主義よりもプーチン的な国家観・社会観に近いと指摘する声もあります
強権的な統治スタイル
プーチン:司法や議会をクレムリンの支配下に置き、反対派を弾圧。選挙制度を自らに有利なように改変。
トランプ:司法やFBIなど独立機関に忠誠を要求したり、選挙結果を認めず議会襲撃を招くなど権威主義的な言動を示した。
メディアの統制と操作
プーチン:国家主導で独立系メディアを弾圧・排除し、プロパガンダを駆使して国内外の世論操作を行った。
トランプ:主要メディアを「フェイクニュース」と攻撃し、自らSNSを通じて世論を操作・誘導した。
経済ナショナリズム(国家主義的経済政策)
プーチン:エネルギーなど重要産業を国家管理下に置き、輸入代替政策による自給自足経済を推進した。
トランプ:貿易戦争や高関税政策(米中貿易戦争)を実施し、TPP離脱など保護主義的な政策を進めた。
エネルギー重視の政策
プーチン:エネルギー資源を国家財政・外交の戦略的な柱にしており、欧州への天然ガス供給を政治的手段に利用している。
トランプ:「エネルギー支配」を掲げ、石炭・シェールオイル推進など化石燃料産業を重視し、気候変動政策(パリ協定)を離脱した。
国際協調より自国利益を優先(一国主義的外交)
プーチン:NATOの東方拡大やEUの統合を拒否し、ロシア中心の勢力圏の維持を優先。
トランプ:「アメリカ第一主義」を掲げ、TPP離脱やNATO加盟国への圧力、EU批判などを行った。
ナショナリズム(民族主義)の強調と保守的価値観の重視
プーチン:「強いロシア」復活を掲げ、ロシア正教会と連携し保守的伝統主義を推進。LGBTQやリベラル思想を排斥する政策を実施。
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トランプ:不法移民排斥を掲げるなど排外的ナショナリズムを推進し、キリスト教保守派に訴えトランスジェンダー排除など保守的政策を進めた。
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国際秩序への懐疑と多極主義的外交姿勢
プーチン:米国中心のリベラルな国際秩序に対抗し、「主権国家の多極的秩序」を主張。国際法より自国利益を優先する政策を取った(クリミア併合など)。
トランプ:多国間の協調や国際条約を軽視(パリ協定やイラン核合意の離脱など)。国際規範より二国間取引を重視。
両者の違いにも注意が必要です。
政治体制の違いが決定的です。トランプは民主国家の統治者であり、選挙で選ばれ任期が区切られた存在でした。一方のプーチンは20年以上にわたり権力の座にあり続け、選挙や憲法すら自らの都合で変更できる強権的支配者です。この違いから、トランプがプーチンと似た手法を試みても、米国では司法・立法・世論の抵抗によってある程度歯止めがかかったのに対し、ロシアではそれがほとんどなく権威主義的統治が徹底されています
経済規模や軍事力、国際的影響力の点でもアメリカとロシアは対照的
トランプの政策は世界経済・国際政治に大きな波及効果をもたらした
ロシアの動きは経済面では自国圏内中心、軍事面では地域的(ただし核大国として潜在的脅威は大)