クレパ木
集合論において、クレパ木とは高さ$ \omega _{1} の木$ (T, <)であって、全ての水準 (Level) の濃度が高々可算で、かつ少なくとも $ \aleph _{2} 本以上の枝をもつ木のこと。 ユーゴスラビア人数学者ジューロ・クレパの名に因む。 クレパ木の存在性(クレパの仮説(KH))は、ZFCと矛盾しないことが知られている。 ソロヴェイは未発表の論文の中で、ゲーデルの構成的宇宙 L (構成可能集合全体からなるクラス)にクレパ木が存在することを示した(より正確には、ダイヤモンド原理からクレパ木の存在が従うことを示した)。 一方、シルバーが1971年に示したように、強到達不能基数$ \omega _{2} へレヴィ崩壊しているとき、そのモデルではクレパ木が存在しない。