ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」
見ることができない
被爆者団体などから「被爆者を怪獣扱いするもの」として抗議が殺到したことを受けて、制作元の円谷プロは「今後一切、スペル星人に関する資料の提供を差し控える」と約束した。 こうして第12話は欠番となり、再放送やメディア収録されない幻の作品となった。
「スペリウム爆弾」の実験で、放射能による健康被害に悩んだ宇宙人「スペル星人」が、腕時計に似せた道具を使って、地球人の血液を集めるというストーリーだ。スペル星人は、真っ白な体にケロイド状の火傷の跡がついた、核爆弾で被爆したような痛々しい姿だった。
脚本家・佐々木守さんは12話に込めた思いを「核実験反対ということだった」。実相寺昭雄監督も「被爆のない国へ、がテーマ」と生前に筆者のインタビューに答えていたが、両人ともすでに亡くなっている。 宮崎事件の犯人がコレクターで12話を録画していたらしい ダビングを頼んでやりとりした人の昔話