AVが売春防止法に違反しない理由
売春防止法では買春が一般的には犯罪とならず、典型的な「ざる法」と言われています。警察がAVを見たからといって、それだけで可罰性を有する売春防止法違反を認識できないでしょう。わいせつ物頒布・陳列罪の成否には関心を持つかもしれませんが。また、同法には次のような規定もあります。
(適用上の注意)
第四条 この法律の適用にあたつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。
公然わいせつの状況でないかぎり撮影が違法ということはありません。あとは、撮影した映像を販売する場合に、わいせつ物陳列や販売という犯罪となるかであり、モザイクでかろうじて合法とされているのです。
売春防止法は、ソープも含めて、管理売春が禁止されています。売春は男性が金銭支払い女性がセックスと提供すること。処罰されるのは風俗業者です 撮影の金銭の授受は、男女に対する出演料であり、セックスの対価として金銭が支払われているのではなく、管理売春に該当しません。 萩原 猛 弁護士