近代建築5原則(1926)
ラーメン構造でできるようになったことを、具体的に何個も並べたもの
近代建築の5原則は1926年、昭和元年にはまとめられていたそうです。
ラーメン構造によって、壁ではなく柱と梁で支えられるようになった 昔の構造:
壁で支える(耐力壁構造)
お城や寺の分厚い壁を想像してください
壁を取り除くと建物が崩れる
ラーメン構造:
柱と梁だけで支える
野球場のバックネットの支柱と上部の枠を想像してください
その間にネットを張るかどうかは自由(壁に相当)
ネットを外しても支柱と枠が建っているので倒れない
壁は建物を支える役割から解放された
壁は単なる「仕切り」になった
だから自由に壁を配置できる(自由な平面)
外壁も自由にデザインできる(自由な立面)
5原則を見直してみると:
ピロティ
地面から建物を持ち上げられる
→ ラーメン構造だから柱だけで支えられる
自由な平面
壁を自由に配置できる
→ ラーメン構造だから壁は構造体じゃない
自由な立面
外壁を自由にデザインできる
→ ラーメン構造だから外壁も構造体じゃない
水平連続窓
外壁に自由に窓を設置できる
→ ラーメン構造だから壁に穴を開けても大丈夫
屋上庭園
屋上を平らにして庭園にできる
→ ラーメン構造で上階の重さを支えられる
つまり:
ラーメン構造という技術革新が
コルビュジエの5原則を全て可能にした
5原則は「ラーメン構造でこんなことができる!」という宣言だった