終末期医療は医科医療費に占める割合は3%。高齢者医療全体の10%(2002年度)
木村 知 医師/東京科学大学医学部臨床教授
「胃瘻や人工呼吸器をつけないと死んでしまうなら終末期の延命だろう」と言う人もあろうが、むしろこれらを付けさえすれば年単位で生存できる状態だ。これを終末期とは断じて言わない。...もしこの医療行為までも延命治療と呼ぶなら、ペースメーカーも、冠動脈ステントも、人工肛門も、いや高血圧の薬を飲むことさえも「延命治療」になってしまう。
現場の医師らの慎重な診断のもと「終末期」とされた人に、その時点から胃瘻や経管栄養を開始することは、今や皆無といっていい。末梢点滴や皮下点滴をおこなうことはあるが、これも延命効果はほとんどなく、患者のためというより、経口摂取できない患者を見殺しにするようで可哀想という家族の気持ちを和らげる、一種のパフォーマンス的行為だ。その場合も数週間ともたないから、医療財政を圧迫することはありえない。そもそも医師が丁寧に説明してもなお、点滴を希望する家族は今や少数だ。
最後の1カ月に医療費を急増させているのは「胃瘻を作られてベッドで寝たきり」という長期入院患者でなく、自宅で生活できていた人が突然入院、手を尽くした結果亡くなってしまった人、いわば急性期患者
厚労省保険局は2002年度の「終末期における医療費(死亡前1カ月にかかった医療費)」は約9000億円と発表しており、これは同年度の「医科医療費」に占める割合で言うと3パーセント程度だ。...この9000億円には、先述の急性期医療費が含まれている。...
高齢者医療全体を見てみても、1年間にかかった高齢者医療費のうち終末期医療、つまりその1年の間に亡くなった方々にかかった費用は1割程度。あと1年で亡くなると思われる高齢者に医療をまったくおこなわないというフィクション映画のような非人道的行為をもってしても、医療費に与えるインパクトはきわめて限定的なのだ。
玉木雄一郎 「社会保障の保険料を下げるためにはですね、我々は、高齢者医療、特に終末期医療のですね、見直しにも踏み込みました。尊厳死の法制化も含めて。こういったことも含めて、医療給付を抑えて、若い人の社会保険料給付を抑えることが、消費を活性化して、次の好循環と賃金上昇を促すと思っています」 基素.icon
この手のヤフーニュースはコメントに定量的評価をしている人が全くいないのにも関わらずやれ削減だとなりがち
削減したらどのような弊害があり、実行した場合他にどのような効果が出せるのかというファクトはまず議論の前提として整理しておきたい。そういうことを知らずに議論をするのは時間の無駄