カロリミット
結論:科学的根拠はある。ただし、「食べたカロリーを帳消しにする」「痩せる」と証明されたわけではありません。
比較的支持されているのは、服用したその食事の後の血糖値・中性脂肪の上昇を少し抑えるという短期効果です。
確認されていること
通常のカロリミットは、次の成分を組み合わせています。
桑の葉由来イミノシュガー
ギムネマ酸
インゲン豆由来ファセオラミン
キトサン
緑茶由来EGCG
最終製品を使った試験では、
食後血糖:20人
食後中性脂肪:解析対象36人
無作為化・二重盲検・プラセボ対照・クロスオーバー試験
という、試験設計としてはまともな方法が使われています。カロリミットを飲んだ回では、プラセボより血糖値や中性脂肪のAUCが統計的に低くなりました。
桑の葉成分についても、糖を分解する酵素を阻害して食後血糖を下げるという作用は、複数のヒト試験で再現されています。
ただし、根拠は強くない
科学者として重要なのは、「有意差がある」と「実生活で意味が大きい」は別という点です。
問題点は以下です。
人数が20人、36人と小規模
1回だけ飲ませる単回試験
白米や特殊な高脂肪スープを使った人工的な条件
体重、体脂肪、糖尿病発症、心血管疾患などは調べていない
試験費用をファンケルが負担
独立研究機関による大規模な追試が乏しい
公開資料では効果量より「有意差」が強調され、実際に何kcal相当の吸収を防いだかは不明
桑の葉を長期的な血糖管理に使えるかについては、過去の系統的レビューで、対象研究が少なく質も低く、明確な改善を確認できなかったという評価もあります。
痩せるか
カロリミット単独で、臨床的に意味のある減量が起こるという十分な証拠はありません。
名称からは「カロリー吸収を大幅に減らす」印象を受けますが、実際の研究は、
食後の血液中の数値の山を多少低くした
ことを示したにすぎません。
例えば食事が800 kcalだった場合に、700 kcalになる、600 kcalになる、といったデータはありません。したがって、ダイエット目的なら期待値はかなり低く設定すべきです。
私の評価
評価対象 科学的評価
作用機序 妥当
食後血糖の短期抑制 弱〜中程度の根拠あり
食後中性脂肪の短期抑制 弱い根拠あり
長期的な血糖改善 不明
体重減少 根拠不足
食べすぎの帳消し 否定的
「完全なインチキ」ではないが、商品名と広告から想像するほどの効果は証明されていない、というのが最も公平な評価です。
糖尿病治療薬を使っている人は血糖が下がりすぎる可能性があるため、併用を自己判断すべきではありません。公式資料でも血糖降下薬との併用に注意が必要とされています。