気合について
そもそも気合とはなんなのだろうか。
広辞苑によると、気合とは、精神を集中して事に当たる気勢または掛け声のことを指す。
気合には有声・無声があり、掛け声として外に発するものと、体内を気力で満たし声を外に発しないものとがある。
剣道において、発声による気合は自分自身を奮い立たせ精神を集中させるため、そして相手に対して自身の気概の充実を示しプレッシャーを与えるための有声のものであるが、その理由は、「呼吸」が大きく関わっている。
発声するということは息を吐く行為と同じである。大きく発声するほど瞬間的に大きく息を吐き、それと同時に瞬間的に大きな力(踏み込みや打突)を発揮することができる。最後には発声によって大きく息を吐いたことで自然に息を吸い、次の動作のために酸素を十分に肺に蓄えることができるのである。
無声の気合は身体の外部に現れないため自分自身で感じるしか検知する方法がない、形のない気合いは測定することが困難である。
気合はその他の様々な競技においても重要視されている。実際の声による気合は、自律神経の興奮を促すことでパフォーマンスの向上に繋がるといわれている。
その理由は、大きな声を出すと体内で反響の効果が起き、特に頭蓋内ではこのことで脳が活性化される。剣道では相手を制したり自分の士気を高めたりするために声を出すこともあるが、科学的観点から大きな声を出すことは脳が刺激されて集中力が高まる。
競技前のルーティーンとして小さな声でも「よしっ」と発声をすることで集中力を高めることもパフォーマンスの向上という目的のために行なっていることであると考えられる。
日常生活においてはどうだろう。朝ベッドから起きるとき、家を出るとき、重いものを持つとき、大事な取引先にメールを送るとき私たちは「よし」と気合いを声に出して行動をすることが少なからずあるのではないだろうか。これらの気合を入れるための声を出すと、行動に対する集中力が向上する、つまり二度寝の防止、外出時の忘れ物防止、メールする際のミスの防止につながるのではないだろうか。
つまり、私たちは発声することで気合が入る。そして集中力の高まり、競技におけるパフォーマンスの向上、日常生活におけるミスの防止にまで繋がっているのである。
現代の私たちにこそ気合は必要不可欠な要素なのである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下メモ・コメント
気合い
剣道におけるでの気合い
日常の気合い
声による気合いの重要性