大日本職業別明細図(商工地図) 東京交通社, 昭12
【目次】
解説
「商工地図」は、個別の商店名や会社名が記載された、戦前の都市案内地図です。明治末期から複数の民間出版社により出版されました。中でも東京交通社の『大日本職業別明細図』は全国主要都市を網羅し、その範囲は台湾、朝鮮、旧満州にまで及んでいます。「商工地図」は数千分1という大縮尺で描かれる地域もありますが、同じ大縮尺図の住宅地図と比べると、記載対象となる施設はかならずしも網羅的ではなく、紙幅におさめるため図全体がかなりデフォルメされているのが特徴です。多くは裏面が職業別一覧(広告)となっており、商店等の建物の写真が掲載されていることもあります。現在では、主に郷土史、商業史、風俗史、都市社会史などの研究に使われています。