Cloud soil | 紙の土壌
問い
人は自然に対して、どこまでを美しいと感じ、どこからをゴミと感じるようになるのだろうか。
私たちは無意識のうちに花器からこぼれ落ちた花を汚いと感じ、片付けてしまう。自然を愛
でようとしているのに、それを簡単にゴミとして捨ててしまうことに違和感を覚える。
コンセプト
美しく空間を彩っていた花びらが、落ちるとただのゴミに見えてしまう。
その価値観の変化をデザインで変えられないだろうか。
剥がれ落ちた花びらを受け止める紙の地面は、移り変わる花の一生を見届けるた
めのものだ。この花器を使えば、年を重ねて花びらが散っていく様子も、価値ある鑑賞対象として楽しむことができる。
変化を受け止める場所を作ることで、生きている部分と朽ちた部分の両方に価値を感じさせる。
素材
剥落した花びらはまるで紙のよう。
一枚の薄い断片が何層にも重なり、地層を作る。花びらが土に還るプロセスを表している。
ブロック状の地面を積み木のように組み合わせて地形を作り、花びらを受け止める。