コンビニ人間
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気になっていた本。
個人的には好きだった。
登場人物のキャラもスッと入ってくるし、とてもテンポよく読めたのが印象的。
細かすぎるコンビニの中の描写が、そこに生きる多様な人のリアルをより感じさせた。
ちょっと変わった主人公が、自分らしく生きる道を見つけて、そこで暮らしていくことを決意する様を描いた前向きなものだったと思う。その自分らしく生きる道、というのがコンビニというマニュアルありきの世界であることが少し変わっているっちゃ変わっているけど、でも本人がそれがいいならいいんだと思う。
幸せの定義を他人軸で持たずに自分で見つけて決めているのがいい。みんなそうしたらいいのに。
私の感想とは裏腹に、世間の反応が割と暗いものだったりしたのでびっくりしたし、主人公がいわゆる普通じゃないことをかわいそうって決めつけてる感じがあって、それには違和感しかなかったmochi5o.icon
主人公は自分なりに幸せを定義して、それを守ることができる生活を手に入れたんだからハッピーエンドでしょ。
マジョリティと思っている人々が、マイノリティを勝手にラベリングしたり特定のカテゴリに押し込めたりするの、普通の人がよかれと思ってやる人の尊厳を奪う行為だよなと思う。
白羽はびっくりするくらいに不快なキャラだけど、でも善意とか正義を振りかざして人を傷つけるデリカシーのない人よりはマシなのかもしれない。