夜半
星あかりでも影はできる。雨戸と雨戸の境目は柔らかく撓んでいる。三果浪の目には明かりは関係ない。静の目にも映るものではない。さらに言えば見るべきものもない。北風がびゅうと音を立てて吹き込む。探さずともすぐ傍にある身体を寒くないようそうっと包んだ。
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