GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた
#読書ログ
特に気になったところをメモ
第3章 リモート組織を構築するためのプロセス
ハンドブックを制定する
従業員のインフラとしてのハンドブックを整備するメリット
時間的なコスト効率が良い
e.g. 誰かに質問する場合、 5 分で終わるやり取りだとしても質問者と回答者で 10 分要する。何度も発生するかもしれない。10 分でドキュメント化すればコストの大部分を減らすことができる
心理的安全性を高め、従業員の自律的な行動を促す
ハンドブックに記載された明確な基準で判断されることがわかるため、攻撃を恐れることがない。攻撃を恐れないので、従業員は安心して挑戦ができる
第6章 コミュニケーションのルール
非公開情報の取り扱い方
GitLab では非公開情報を簡単に判断するために SAFE フレームワーク というガイドを作成している。判断できる基準をあらかじめ決めておくことで、所属メンバーが迷わずに情報発信できる。これにより透明性を保つことができる。https://scrapbox.io/files/651ba27dea1f1d001cc168df.png
非同期コミュニケーションに関する GitLab のやり方
コミュニケーションはすべて英語で統一される
メールやチャットは転送することがある。その差異に不便さを増やさないため
他の人に依頼する際はマージリクエストや Issue を立てる
他の人の作業を中断させないため
マージリクエストや Issue に関する議論は他の業務よりも優先して処理する
緊急に返事が必要な場合、相手がすぐに反応できないことは許容する
カレンダーで宣言された勤務時間外にメッセージが送られてきた場合、応答する必要はない
勤務時間中に依頼を受けた際は次のいずれかを選ぶ: (1) 依頼をこなすのにかかる日数の目処を伝える (2) 即時に完了させる
基本的には非同期で行えることは非同期を優先するが、状況に応じてうまく同期コミュニケーションを活用することを推奨している
質問で得られた回答や新たにわかったこと、決めたルールなどがドキュメントになっていない場合には、すぐにマージリクエストを出してハンドブックに追加する
オンラインミーティングのガイドライン
同じテーマに関して非同期コミュニケーションが 3 往復する場合、同期ミーティングへの移行を推奨している
セキュリティなどの観点から zoom を用いて MTG を行う
参加者それぞれに PC とヘッドセットを用いる
すべてのオンラインミーティングは YouTube に録画して共有する
録画データを Google ドライブに保存することもできるが、 YouTube の方が再生品質やサムネイル、特定再生時間帯へのリンクなど動画を活用するうえで優れている
可能な限り映像をオンにする
GitLab では参加者は会議中に内職しても良い。議論や質問に回答してほしいときは必要に応じて声をかけることになっている
同期ミーティングで非同期コミュニケーションを加速させる
Google カレンダーを確認し、予定が空いているところに招待を送る
少なくとも開始 24 時間前にメールで通知する
正体が送られたメンバーはなるべく早めに参加可否を伝える
すべての会議で Google ドキュメントによるアジェンダを添付する
会議の主催者は、プレゼンテーションを行ってはいけない
プレゼンテーションを行いたい場合は YouTube で録画済の動画を作成し、会議までに動画に目を通してもらう
質問がある場合には、前もってジャンダに質問を記載する
会議では具体的な内容に踏み込んだプロポーザルを行う
関連する情報はリンクを用意し、検索や質問の時間を浪費しないように注意する
会議で話された内容は議事録として正確に記録を残し、会議の最後に重要なポイントや次のアク本が記録されているか主催者に確認をとる
デリケートな話題については不要な憶測やトラブルを避けるために慎重にメモをとる
SAFE フレームワークを用いるか、適切なチャンネルで相談する
議事録を残したくない場合には、記録を止めるよう求める
ドキュメンテーションの力を発揮させる
人間の記憶は曖昧であり、どれだけ明瞭に記憶していたとしても記録の方が信頼性が高く有用である
質問して尋ねることは簡単だが、質問は相手の時間を奪う行為であり、いつでも質問できるわけではない
効率的な非同期業務フローを実現するために、あらゆる情報を徹底的にドキュメント化し、リンクを共有することでコミュニケーションできるようにする
新しい情報をドキュメント化し蓄積していくことによって、いつ、どこから、誰でも効率的に問題解決ができるようになる
不文律を作らないことも重要。文書化されていないプロセスがあればハンドブックに記載し、そのルールが守られていなければリンクを送って遵守するように厳しく求める