4.2.2 ガイド:流動的な要求エリア
#LeSS本
要求エリアには 4-8 つのチームが含まれるのは、要求エリアを小さくすると透明性の欠如と部分最適化を招くから(参考: 2.3.6 LeSS Huge 物語:新しい要求エリア
時間の経過と要求エリアの進化
誕生
新たな要求エリアの生まれ方には 2 種類ある
「大きくなりすぎた」要求エリアは 2 つの小さな要求エリアに分割する
バックログ内のアイテムをグルーピングして、自然な分割を見つけるのが最善の方法
LeSS から LeSS Huge に成長させる際も同じやり方をする(参考: 4.2.1 ガイド:要求エリア)
以前の機能とは大きく異なる(おそらく大きな)新しいプロダクトを作る機会が生まれた場合
全く新しい要求エリアを作り、 1 つのチームをそこに移動し、少なくとも 4 チームに徐々に成長させていく(参考: 9.2.4 ガイド:巨大な要求を扱う)
中期
要求エリアの相対的な重要性は、その存続期間中に変化する
顧客が要求エリアをうまく分割できず、 1 つのエリアの優先順位が高くなり、他方のエリアの優先順位が低くなるから
全体のプロダクトオーナーはこれを認識し、チームを最も価値のあるエリアに移動することで要求エリアを動的に調整する責任がある
引退
要求エリアが消えたり、エリアのチームが 4 チーム以下に縮小することがある。その場合は要求エリアを統合する。
要求エリアには小さな変更が入るため、要求エリア自体が消えることはまれ
要求エリアを統合するときにやること
1. 2 つの要求エリアを選ぶ
組み合わせて意味のあるスコープとなるのが最適だが、無理な場合は「〇〇と▢▢」のように繋げてしまい、とりあえず始める
2. そのスコープが同じになるよう拡張する
3. エリアバックログをマージする
4. 一方のエリアプロダクトオーナーを継続して配置する
4 チームより小さいエリアを避けるのはなぜか?
小さな要求エリアは、全体のプロダクトオーナーが要求エリア間の優先順位付けをする際に、多くの作業が必要になり要求エリアを頻繁にいじることになる。最悪の場合、要求エリア間の優先順位付けが失われ、プロダクトバックログの全体像も見えなくなる
小さな要求エリアは、通常、以下の問題の兆候である
強すぎるエリアプロダクトオーナーによりサイロ化した要求エリア
顧客重視の欠如により、優先順位がない全体のプロダクトバックログ
エリアプロダクトオーナーが明確に関与しすぎているため、 2 つ以上のチームに対応できない(参考: 4.1.6 ガイド:複数拠点での LeSS)