進化総合説
今の言説の一般的なもの。
進化における系統樹の分岐は、
自然選択による種の遺伝子頻度の遷移にある
進化生物学の理論的枠組になった。
斬新的な進化観である。
遺伝子のコード、ジャンクコードに目を向ける必要がある。
全生物の遺伝子コードは驚くほど似ており、約2万3,000個のタンパク質コードしかないかないと判明している。
機能のあるゲノムはゲノム全体のわずか二パーセントにしかあたらない。
人間のような複雑な生物の発達を支配する遺伝子が、それほどまでに少ないとはどういうことなのか?
この二つの問いに対する答えには密接な関係がある。
最近研究から、
コード遺伝子の効果
発達段階でそれがいつ、どれくらいの間働いているかに影響されること、
「ジャンク」DNAの一部は、その過程で蛋白質コード遺伝子のスイッチする重要な役割を担っている。
コード遺伝子の効果は
コード遺伝子が「スイッチ」遺伝子によって動作可能になっている時にどれほど活発に働くかに左右される
それらとはまた別の「調節」 DNAのひと続きが、
コード遺伝子が組織の発達の過程で発現する強さを決定していることも明らかになった。
↓
さら に、同じ基本遺伝子の発現の差が表現型にも大きな影響をおよぼす可能性もあるようだ。
チンパンジーと人間の脳の発達を決定づける遺伝子は、構造よりも発現という点で異なっている。
ある研究によれば、人間の脳の発達にかかわる200個 ほどの遺伝子は、
チンパンジーのものと比べて「発現増加」していることが判明した。
↓
精巣、心臓、肝臓といった体の他の組織と比べて、脳では両者の差 が小さく、変化そのものに関する限り、脳には特別な抑制がかかっている。 DNAがDNAを管理するという仕組みは、ごくわずかのコード遺伝子が多くの仕事をこなせることと関連がある