2026/07/10金 四万六千日の暑さとなりにけり
四万六千日の暑さとなりにけり
「春燈」昭和25年7月号
前書「七月十日、浅草にて」 #7月10日 
今日は「四万六千日」、観世音菩薩の結縁日である。参詣すると四万六千日分のご利益がある。大げさな数字が暑さを強調。浅草の路地で交される挨拶のような趣がある。
この句は後、「安藤鶴夫著『落語鑑賞』の序に変へて➖船徳」として、「四万六千日の暑さとはなりにけり」と改作される。この落語の舞台はこの日の柳橋の船宿だった。ただし、調子は原句のおおらかさをとりたい。
『万太郎の一句』
久しぶりに、この句のような7月10日を予感させる朝。
小満んさんの「船徳」に出会ったのも、7月10日。
たまたま浅草演芸ホール夜席、代バネの小満んさんの演題が「船徳」。
このネタが八代目文楽の十八番であったこと、小満んさんがその文楽の弟子だったことも、後からわかったこと。
とにかく、ステキな「船徳」に当てられて、ふわふわとした心持ちで家路についたことは、今でも覚えている。
毎年、この時期になると「今年は四万六千日にお詣りしようかな」という考えがよぎるのだけれど、雨降りだったり、お天気がよすぎたり、すごい人ごみなんだろうな、などなどの”やめておく”口実に負かされてしまうのだった。