人的ネットワーク形成促進のためのイベント支援プログラム
未踏社団は、卒業生と現役生のネットワーク形成と相互理解の促進を目的として、交流イベント支援プログラムを実施しいています。
まず背景を説明します。
未踏社団は2016年から17歳以下向けの「未踏ジュニア」を行ってきました。
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まずIPA未踏事業や未踏社団のイベントで繰り返し会うことで相互理解を深めていた未踏卒業生がいた(耕す)
イベント後の飲み会でカジュアルに話された「アンダー17向けの未踏事業」というアイデアに、その卒業生たちが共感して実現のための熱意が生まれた(芽生える)
協働プロジェクトが始まり、そこに未踏社団の活動を応援してくださる法人会員の会費を原資として社団がシードマネーを注入したり、経産省の後援を得たりするなど、プロジェクトと協力者の繋ぎ合わせを行って社会に対してリリースした(育てる)
その初年度のプロジェクトが生み出した社会的価値(実り)を元に、未踏ジュニアプロジェクトを直接応援してくれるスポンサーを獲得した(協力者)
また未踏ジュニアプロジェクト自体が、未踏卒業生が繰り返し会う機会であり、未踏ジュニア卒業生という新たな人材発掘機会でもある(正帰還ループの発生)
未踏社団はこの事例を良いものだと考えています。
COVID19以降、物理的に集合する機会が減ってしまいました。
ビフォーコロナであれば現役生と卒業生が物理的に合宿施設に集合し夜の27時まで会話が盛り上がったりしていたのですが、感染対策のために行われなくなりました。
また、たとえば合宿の後に連れ立ってSF映画を見にいくなどのインフォーマルイベントがかつては発生していたのですが、それも発生しにくくなりました。
つまりCOVID19以降、知り合い、繰り返し会い、相互理解する「耕す機会」が減少しているわけです。
未踏社団はこのことが5年10年後に問題をもたらすのではないかと危機感を持っています。
耕す機会の企画を考えていたところ、2022年6月に現役生を中心として交流機会の少なかった直近3世代の交流会が企画されました。
このような「実際にニーズがある人が企画すること」は未踏社団運営陣が机上で企画することよりも良いです。
一方で会場費などは感染対策で高くなりがちであり、企画運営するクリエータ個人に赤字リスクを背負わせることは酷です。
この事例ではPMおよび卒業生のカンパにより赤字リスクの回避ができましたが、もっと予測可能性の高い仕組みが必要だと考えました。
そこで未踏社団は「知り合い、繰り返し会い、相互理解する」機会を作り出すアイデアに対して金銭的支援を行う予算を作りました。ぜひ色々なアイデアを提案していただきたいと思っています。
条件
プロジェクトのメンバーは3人以上の未踏社団の正会員 3つ以上の異なる採択区分のメンバーがいること
プロジェクトのメンバーは成人していること
プロジェクトのメンバーが現役生の場合はPMの許可を取ること
会場費の50%〜を補助します
新しく知り合う機会を増やすために「採択区分」をまたぐことにインセンティブ
イベント参加者が3区分のとき会場費の50%を補助
1区分増える毎に10%増え、8区分以上なら100%になる
ただし人・日辺り1万円を上限とします
懇親会の費用の一部を補助します(v1.5~)
対象: IPAまたは未踏社団が主催するイベントの懇親会や二次会
条件: 上記同様、3区分以上の参加者がいること
一人当たり上限1000円(実費以下)を支援します
理由:
なんらかのイベントで集まった後に「この後、二次会に行きましょう」となる流れは好ましい
が、このようなシチュエーションで通常選ばれるのは飲食店であり、現状の会場費支援の仕組みとマッチしない
一方で飲食費に対して直接補助をすることは「高い肉を食べに行こう」という行動等を引き起こしうるので好ましくない
そこで飲食費としてではなく「席代」として補助を行う
開催後に報告書を提出してください(v1.0~, v2.0で更新)
必要な項目
参加者リスト
各参加者の未踏名鑑のページへのリンク
各参加者の(公開可能な)現在の所属
各参加者の「一言・今何しているか」
イベントの概要(日時,開催場所,プログラムなど)
イベントをやってよかったこと、今後の改善点
イベントに参加していない修了生に気づく機会を作ることと、未踏社団の他の会員へのノウハウ共有やアイデアの種になることを期待しています
報告書作成後に未踏Slack上でリンクを投稿してください
主幹事ごとの年間上限額(v2.0~)
イベントごとに主幹事を設定し主幹事ごとに年間上限額5万円が設定されます
上限超えた場合は同一年度中、幹事としてイベントをできなくなります
1回で上限を超えるものがあっても構いません
主幹事ごとの年間上限額は、より多くの人が幹事を経験できるようにするために設けられています。これにより幹事のタスクが特定の人に集中せず、幅広い参加者が役割を担う機会を得られる仕組みです
採択区分とは
採択区分は同じ年度でも上期・下期で分かれる
採択区分は未踏ITと未踏アドバンスト等でも分かれる
1人で複数回採択されている場合は区分数は複数カウントされない
その代わり一つの最も都合の良い(他の構成メンバーと重複しない)区分を選んでよい
申し込み方法
未踏Slackにチャンネルを作って@nishioと@jarakawaを追加してください チャンネルはprivateでもpublicでも構いません、計画段階ではテーブルの下でやりたいケースもあるでしょうから。
History
version
2022-10-19 未踏社団は人的ネットワーク形成の促進のためのイベント支援プログラムを開始しました(v1.0)
2024-07-16 懇親会の費用の一部を補助します(v1.5)
2024-11-19 2年間の経験を踏まえて支援内容を更新しました(v2.0)
開催後の報告書に関してはv1.0でも求めていたが「各参加者の未踏名鑑のページへのリンク」などの要件を明確化し、またprivateなCosenseプロジェクトではなく未踏名鑑に公開することにした
この変更は、イベント支援プログラムのイベントレポートが、未踏名鑑の目的である「人的ネットワークの情報の蓄積」に有用だとの判断である
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